普段はあまり目立たない、でもお客さまと直にやり取りする、なくてはならない重要部門であるCS(カスタマーサポート)。「CS Young Meetup」は、株式会社メルカリGMOペパボ株式会社さくらインターネット株式会社の若手CS担当が、お題に沿ったライトニングトーク(約10分のショートプレゼン)を行う勉強会です。

第4回目となる今回は、いつもと少し趣向を変えて、メルカリと、さくらインターネットのCS担当者各3名によるパネルディスカッションを敢行。CSという仕事において気になるさまざまな質問にホンネで答えます!

……と、言うわけで、いつものごとくゆる~くスタートしたCS Young Meetup。今回は、さくらインターネット西新宿データセンターでの開催ということで、さくらインターネット株式会社カスタマーリレーション部カスタマーサポートグループマネージャー(センター長)の西村さんが乾杯の音頭を取ります。西村さんのライフワークだという可愛い猫の写真をバックに、カンパ~~~イ!!

田中“さん”が語るCSのキャリアアップのコツ

さて今回は、パネルディスカッションに先駆けて、さくらインターネット代表取締役社長・田中邦裕さんが登壇。なんで田中社長が? と思われる人も多そうですが、1996年にさくらインターネットが学生ベンチャー(もちろん社員は1人!)として創業した当時は当然ながらCS業務も田中社長がやっていたわけで……。そう、実は田中社長も立派にCS経験者なのです。曰く、「そのときの経験は、今でも役に立っている」とのこと。

そしてその上で、今回はさくらインターネットの社長ではなく、「パラレルアントレプレナー」の田中邦裕として話をしたいと切り出します(というわけで、以降は田中“さん”とします)。実は田中さん、最近はさくらインターネット以外の多くのビジネスにチャレンジ中。モバイル広告配信や不動産賃貸業、果ては講師なんかもやっているのだそうです。

「こうした経験を踏まえて学んだのは、人前で喋るのがとても良い経験になるということ。皆さんはお客さまと話すことを仕事にしていますが、(CS業務の)1対1と、(ライトニングトークの)1対多では、求められるスキルが全く異なります。この壁を乗り越えるために勉強し、考えることで皆さんの世界が広がり、力も付いてくるのです」(田中さん)

さらに「他社のスタッフの皆さんがいる中でこんな話をしたら怒られそうですが(笑)」と前置きしつつ、将来的な転職を見据えて、「ポータブルなスキル」つまり「会社を移っても役立つスキル」を身につけておくことを薦めます。そして、キャリアアップしていくためには、成長している、刺激を受けられる人や会社とつき合っていくことが大切だと強調しました。もちろん、GMOペパボ、メルカリ、さくらインターネットは、まさにそんな伸びている会社の1つですよね。

「もちろん、実際には運も大切です。いくらがんばっても運が悪くて成果を上げられないということはあります。でも、逆に言えば、運が良いだけでは絶対に生き残れません。たった1%の努力を怠っただけで運は逃げていきますし、そもそも運が良いかどうかは後にならないと分からないのです。先にできることなんて何もありません、そのときにできるのは努力だけなんです。このとき大事なのは、失敗した時にも『運が悪かったらもっと酷いことになっていた。このくらいで済んで自分は運が良い』と考えるポジティブな思考。どうすればそういう人になれるのか? まずはそれができている人の横で仕事をしましょう。そうすると自然に思考が似てきて、やがて行動にも影響がでてきます」(田中さん)

そして、ここからマザー・テレサの有名な言葉を続けます。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

「とは言え、僕もそんなにポジティブな人間ではないし、その押しつけにはウンザリします(笑)」と笑う田中さん。でも、それはネガティブであるよりずっと良いですよね。

「成長している人(会社)、刺激を受けられる人(会社)とつき合うこと」「努力を怠らないこと」そして「ポジティブであること」。田中さんはこの3つが成長していくために必要だとします。だからこそ、今、パラレルアントレプレナーとして、いろいろな人に会って、いろいろなことをしているのだそうです。

「今、この部屋に消火器があるか周りを見渡していただけますか? ありましたよね? そう、消火器って探そうと思えばすぐに見つかるんです。でも、見つけようと思わなければ見つかりません。キャリアアップもそれと同じこと。自ら意識して視野を広げていくのが大切なんですよ」(田中さん)

やりたくてCSになった人なんて1人もいない!?

田中さんの基調講演(?)で、すでに皆さん満足気味な空気になってしまいましたが、CS Young Meetup、もちろんここからが本番です。冒頭にも書いたよう、今回はいつもと趣向を変えて、登壇者が用意された質問に答えるパネルディスカッションを実施。新人CSと、彼らを指導する先輩CSがパネリストとして舞台に上がります。

パネルディスカッションのテーマは「わたしのなかのCS」

まずは今回のパネリストについて簡単に紹介しましょう。メルカリからは米国でのサポート業務に従事している稲葉啓介さん(実はCS Young Meetup vol.2でも登壇しています)、渉外担当として警察や消費者庁とのリレーションなども行う福田勝彦さん、CS部署でバックエンドツールのディレクションを担当している松田健さんの3名、さくらインターネットからはレンタルサーバーのメールサポート担当である鈴木雅広さん、急なMastodonブームで大忙しの中やってきてくださったVPS・クラウドメール担当CS・東陽介さん、法人サポートを中心に活躍中の大西伸彦さんの3名。2社合わせて6名の先輩CSが、新人CSの誰もが聞いてみたい5つの質問に答えます!

気になる第1問目は、「なぜカスタマーサポートという職を選んだのですか?」。

「気づいたらなっていました」と言うのはメルカリ・稲葉さん。大学時代、就職活動に全滅した稲葉さんが、とりあえずの急場しのぎとして入ったアルバイト先で任されたのがCS業務だったのだそうです。続くメルカリ・福田さんも「“選んだ”つもりはありません」とのこと。職種で仕事の領域を決めずに、面白いと思ったことはそこから染み出すようにやっていくのが良いというのが福田さんのポリシー。続く皆さんも「気がつけばどっぷり浸かっていました」(さくらインターネット・東さん)など、なりたくてなったという人は1人もいないという結論に(聴衆の新人CSにも「なりたくてなった」という人はいませんでした)。

ただ、もう1つ共通していたのが、CS業務をやってみたら楽しかったということ。「新人時代にいろいろやってみた結果、サポート業務にピンと来て、以降、それをずっとやっているという感じですね」というさくらインターネット・大西さんを筆頭に、皆さん、やってみて初めてその魅力を知ることができたと語ります。

実は、このCS Young Meetupは、こうした「やってみないと分からないCSの価値」をより多くの人に知ってもらうことが目的の1つなんです。

以降、全5問の質問とその回答については、以下のスライドを参照のこと。成り立ちも社風もことなるメルカリ、さくらインターネットですが、CSの楽しさ、価値については共通の点も多いようですね!

最後に「総評」として再び、田中さんが登壇。

「CS業務はそれぞれの案件を個別に見ていくとどれも大変な仕事なんですが、全部を足すと『楽しい仕事』になるのが面白い。サービスやプロダクトを良くしていくには、そのもの自体の改善と同じくらい、お客さまの声を聞くこと、改善していくことも大切。製品の価値の半分はサポートでできていると言っても過言ではない。今後は、それを世の中に発信できていくと良いですよね」(田中さん)

次回、CS Young Meetupは、6月27日(火)に、GMOペパボ本社にて開催予定。お楽しみに!

おまけ:さくらインターネット西新宿データセンター見学会

実は今回のCS Young Meetup vol.4は、会場がさくらインターネット西新宿データセンターであったということもあって、特別にデータセンター見学会を実施。実はさくらインターネットのお客さまでもあるメルカリ、GMOペパボの皆さんに、その最先端のテクノロジーを自慢させていただきました。さくらインターネットというと、どうしても石狩データセンターが有名ですが、こんな都心のど真ん中にもデータセンターがあるんです!

若手CSはもちろん、ベテランCSですら初体験というデータセンター内部訪問。「うちのサービスもこんな感じで動いているんですか?」「こんなビルにこんな場所があるなんて意外!」などといった率直な感想から、「機材の検証にはどの程度時間をかけられて、いったい何を評価対象とされているんでしょうか?」など、CSらしい、ハイレベルな質問も飛び出しました。

ちなみに案内を務めたのはさくらインターネット2017年度新卒の山坂遼太郎さん(セールスマーケティング本部カスタマーリレーション部技術支援所属)。インターネットサービス事業者にとって身近な存在であるデータセンターを少しでも身近に感じてもらうためにがんばりました!

「全体的にふり返ると、当初のイメージ通りには動けなかったのですが、ゲストの皆さんの反応を見ながら、落ち着いてプレゼンすることができました。当日は御礼もままならなかったのですが、お越しいただきました皆さん、本当にありがとうございました」(山坂さん)

常にサービスの背後で動作しているデータセンターと、いざという時にお客さまの悩みに対応するCSは、言ってしまえば真逆の存在。でも、この見学会を通して、その距離はグッと縮まったようです。次はぜひ、石狩データセンターにもお越しください!