2013年に創業して4年。福岡に拠点を置き、IoTセンサデバイスの開発や、AIクラウドの構築、IoT分野別サービスの提供をしている株式会社スカイディスクが全国から注目されたきっかけは、2016年11月にIoT向けデータ通信を提供するサービス「LoRaWAN」の実証実験を始めたことでした。同社の技術責任者である大谷祐司さんに、これからGPUサーバの運用を始める人へ向けて、GPUサーバの使い方やメリットをインタビューしました。

収集・分析したデータをサービス化

スカイディスク_大谷さん

——まずは株式会社スカイディスクについて教えてください。

IoTに欠かせないデバイスやクラウド、AIを使ったデータ分析サービスを提供する会社です。あらゆるもののデータをセンシングし、集めたデータを分析するサービスを提供しています。例えば、自社で開発したIoTセンサを、農業や工場、フィットネススタジオなどさまざまな場所に設置します。なかでも最近はAIの分野にとても注力しています。

——ここでの「AI」という言葉はどういった意味で使われているのでしょうか?

私たちは、機械学習やディープラーニングなどの学習機能を使ってお客さまに価値を提供しています。ここでのAIはサービスの総称として捉えていますね。「AI」は時代によって意味が変わってきているので、定義が難しいですよね。最近は「ディープラーニングだけがAIである」と言う人もいますから。

——ディープラーニングでは何のデータを取り入れ、どのようにアウトプットしているのですか?

音や画像などさまざまですね。例えば工場で機器の信号データを取り入れて学習させます。すると、機器の異変が判別できるようになります。何か通常と違うことが起これば、どこに異常があるのか検知することも可能です。

圧倒的処理速度で時間短縮も可能に

スカイディスク_大谷さん

——ではその過程で、GPUサーバをどのように使っているのですか?

センサから上がってきたデータをAPIサーバで受け取り、データディスクに蓄積します。そのデータを利用してAIの学習済みモデルを作成し、サービスに組み込んでいます。この流れのなかで、学習済みモデルを作成するときに動いているのがGPUサーバです。

——GPUサーバと非GPUサーバはどのように使い分けているのでしょうか?

IoTプラットフォームのサーバリソースはほとんど非GPUサーバで、1台だけGPUサーバを使っています。基本的にはデータ分析やモデル作成に使いますが、従来の機械学習。つまり非GPUサーバで取り扱っていたものをGPUサーバでも取り扱うこともあります。とてもスペックが高いので、今まで30分かかっていたのに20分で終えることができるなど、時間短縮を実現できています。GPUを活かした利用方法だけではなく、高性能なサーバとしても活用しているのです。

——具体的にはどのように使っていますか?

例えば、OpenCVを使うときに、画像分析を高速化してくれます。クラウドの非GPU環境でも時間をかければできるのですが、専用サーバなので処理速度という点でとても優れています。

——どのような環境で使っているのですか?

東京と福岡にいる3人のエンジニアたちで使っていますね。一人は香港出身で 起業経験があります。福岡に来てからWebやAIに関わる仕事を始めました。今ではAIを専門にしています。もう一人は九州大学を卒業して、新卒でスカイディスクに入社した男性です。機械学習やネット学習の仕事に携わっています。そして、機械学習によってAIにトレードのシステムを作った人物。創業メンバーのうちの一人です。

まずは遊んでみる

スカイディスク_大谷さん

——さくらインターネットでは、「高火力」と呼んでいる機械学習に適したGPUサーバを提供しています。GPUクラウドサービスをこれから始めたい方へ、アドバイスをお願いします。

まずは試してみることをオススメします。リアルタイムの画像分析や物体の判定など、ディープラーニングを高速に実行できるのはとても魅力的です。

——時間課金と月額課金の2つのプランがありますが、どちらを選べば良いでしょうか?

私たちは月額課金で契約しています。理由は、フルタイムで遊びたいときに自由に使える環境がほしかったから。遊びのなかで少しずつ学びを得ることができるし、料金に見合うアウトプットもできていると実感しています。もし時間課金で契約するなら、夜は使わずに朝起動するなど、使う時間を決めておけば問題ないと思いますよ。

インタビューを通して

GPUサーバで何がしたいのかがまだ明確に決まっていない人は、月額課金でいつでも触れる環境におき、GPUサーバの使い方や特徴、優れている点を少しずつ知っていけば良いのですね。エンジニアならではの「遊ぶ」という発想がおもしろいと感じました! 大谷さん、ご協力ありがとうございました。