2018年4月18日さくらインターネット株式会社・大阪本社にて「Tableauを利用したデータドリブンな経営と業務の始め方」が開催されました。本セミナーは「Tableau」というツールの説明を行いつつ、その導入方法や活用事例などを合わせて紹介し、参加していただいた方に実際に使っていただくことを目的としたセミナーです。

なお、今回はさくらインターネット株式会社とTableau Japan株式会社が共催! データの利活用に注目する約30名の幅広い業種の方々にお集まりいただくことができました。本記事ではセミナー当日の様子と、その内容を簡単にご紹介いたします。また、実際の導入方法については以前にさくナレでも取り上げておりますので、こちらの記事をご覧ください!

データをまとめて分析・可視化! 業務効率を劇的に上げるツール「Tableau Server」導入ガイド

そもそもTableauとは?

Tableau(タブロー)は、社内に蓄積された大量のデータを集めて可視化/分析し、素早い経営や営業方針の決定、さらには在庫管理などの業務における意思決定を助ける、直感的なビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。
このようなBIを駆使して、データを経営や業務/マーケティングに活用することをデータドリブン経営やデータドリブンマーケティングと呼び、近年様々な企業が力を入れています。

引用:さくらインターネットお知らせより

ビジネスインテリジェンスとは、経営・会計・情報処理などの用語で、企業などの組織のデータを、収集・蓄積・分析・報告することで、経営上などの意思決定に役立てる手法や技術のことです。

今回は3名の方にご登壇いただき、それぞれ「Tableauの機能と導入メリット」「さくらのクラウドを用いたTableau導入方法」「実際の活用事例」と異なる切り口でお話いただきました。それでは早速各セッションをご紹介いたします。

「世界で最も貴重な資源は石油ではなくデータ」…データ時代を支えるTableauの紹介

まずは、Tableau Japan株式会社 谷村大輔さんより、Tableauの紹介をしていただきました。

イギリスの経済紙が「世界で最も貴重な資源は石油ではなくデータ」というテーマでニュースに取り上げたように、昨今の企業は「データ」を様々な種類かつ膨大な量で保有しており、そのデータの利活用による差別化によって競争力を高めているとのこと。

その「データの利活用を目指す社会」の発展を受け、国内外でCDO(データ利活用責任者)という「データを用いて差別化を図る・競争力を高める」ための役職を設置している企業も増えているそうです。

その波は人材採用時にも影響が出ており、アメリカでは個人の評価基準となる「最も需要が伸びているITスキル」の第3位に「Tableauによるデータの利活用」がランクインするなど、Tableauそのものを利用できることが重要視されている部分もあるとのこと。また、国内でも多数の企業が「働き方改革」においてデータの利活用を行い、実際に社員の働きがい・働きやすさに寄与した例もあり、こうした動きや考え方が世界的に注目されていることは間違いないでしょう。

また、世界でTableauが広く認知されているのは、有名企業のシェアがあってのことだと谷村さんは言います。実際、世界では約71000社がTableauを利用しており、その中には誰しもが必ず名前を聞いたことのある大企業も多数挙げられているほか、大学などの教育現場でもTableauを用いた授業を実施しているそうです。

Tableauは毎年売り上げの30%を製品開発に充てており、その品質向上のための投資と、世界的なシェアによる確かな実績を併せ持つサービスなのです。

「既知の事実の可視化から未知の事実の探索へ」

データの利活用は、単に今までの実績、情報を有効活用する、というだけの目的に留まりません。収集した後のデータの集合体に対する切り口は複数あり、その活用の仕方も様々です。

谷村さんは、「説得力ある提案をするためには、よく言われる3K(勘、経験、根性)に頼っていてはできません。いかに既存のデータを用いて”見える化”するか。そう、既知の事実の可視化を行うことが重要なのです。また、そこから見られる新たな仮説、検証は未知の事実の探索とも言えます。この二つがそろって初めて、データの利活用ということができます。Tableauは、この二点に重点を置いたサービスでもあります」と語ります。


実際にTableauの操作デモを行っていただきました

テーブル(=データベースなどにおける、データ要素を縦横に配置した表。また、データの集まりのこと)を選択し、ドラッグ&ドロップなどの操作で動作可能なほか、選択したデータを用いたグラフ作成なども即時。デモ開始から数回のクリックでデータの引き出し、グラフ作成、見やすさ向上のための着色などができてしまいます。

また、選択したテーブルや数値の種類によってTableauが自動的におすすめのグラフを選択してくれるなど、作業効率に影響しそうなポイントを押さえてくれているのも魅力的です。

他にも、多くの機能をマウス・カーソルの操作で簡単に利用可能なほか、オプションによる追加機能などがほぼなく、基本的な利用料金で網羅してくれている点などもアピールポイントであるとのこと。

Tableauでデータの民主化を!

谷村さんは、Tableauが大事にしている点として「データの民主化」を挙げ、

  • 必要なレポートやデータへ常にアクセスが可能
  • 共通していて、正しく、最新のデータをもとに議論ができる
  • 適切なセキュリティやガバナンスを施すことができる
  • ビジネスユーザーが自身で必要な分析が可能
  • ビジネスユーザーとIT部門の役割分担の明確化が可能

など、これら5つについてTableauなら実現可能であり、なおかつスピーディーな業務遂行が可能であることがポイントであると言います。

さらに利用者向けのフォローとして、ナレッジベースがとても豊富であること、ユーザー会が活発であることを説明。さらには、幅広いサポート体制やカスタマーボイスの反映といった事例を紹介し、Tableauが非常に取り組みやすいサービスであることを紹介しました。

Tableau導入により、今までかかっていた時間・コスト・工数の削減が図れるとともに、ユーザー会などのコミュニティ参加によるコラボレーション機会の増加、現在の手動作業の自動化など、幅広いメリットが考えられます。特定の部門に限らず利用可能なTableau。データの利活用を目指す社会にとっては、非常に大きな可能性を持っているようですね!

さくらのクラウドなら手間いらず!?Tableauを簡単導入!

「Tableauをぜひ利用してみたい!でも、導入するにはどうしたらいいかわからない…」といった皆様のために、続いてはさくらインターネット株式会社 寺尾 英作より、さくらのクラウドを用いた導入方法についてのご紹介です。

皆様がやりたいことは分析であって、サーバの管理、運用は目的ではない…そうした悩みを解消するため、さくらのクラウドではサーバ管理を極力シンプルにした方法を紹介…する前に、「なぜクラウドなのか?オンプレミスではだめなのか?」というご説明から。

※オンプレミス(=ハードウェアを使用者(通常は企業)がデータセンター等の設備内に設置・導入し、それらのリソースを主体的に管理する運用形態のこと。自社運用(型)とも訳される)

オンプレミスの場合、初期投資としてサーバの購入など大きな費用が発生します。また、その後も電気代など細かな費用の積み重ねに加え、一定の時期を迎えると機器交換などで新たに大きな費用の発生を生むこととなります。結果的に買い替えや置き換えの時期には売り上げを圧迫することとなり、単純な利益を計上しにくいデメリットがあると言います。

対して、クラウド環境では導入後に拡大・縮小がある程度自由であり、オンプレミスに比べて初期投資がそこまで大きくならず、売り上げと比例して利用料を伸ばすことができ、売り上げの好調・不調などに応じてサービスの規模をコントロールできるため、状況の変化に対応しやすいサービスであることが特徴です。

必要に応じて縮小・拡大が自由でありつつ、管理などが比較的手間にならない…だからこそ、クラウドがオススメであると寺尾はまとめました。

「クラウドは難しいし、よくわからない」…そんなあなたにさくらのクラウド

Tableau利用環境として、さくらのクラウド上にTableauサーバーを立ち上げ、お客様のオフィス・自宅からVPN(=Virtual Private Network)を通じて繋げます。これにより通常の回線よりもセキュアな通信・環境を構築することができるため、安心にご利用いただくことが可能となっています。

するとここで、寺尾がお客様からよくいただく意見を挙げます。「クラウドって、難しくない?実物のサーバーを用意して、手元で管理できて…の方が楽では?」

これに対して、寺尾は「そんなことはありません! さくらのクラウドは業界内でもトップクラスに簡単であるとともに、『自由度が高く』『開発者志向でシンプル』『高い操作性がある』といったメリットを挙げました。

また、特に法人向けのプラットフォームとしてオススメな理由としては、

  1. 初期費用が掛からず、リソース単位でシンプルな料金体系・予算の取りやすい月額設定
  2. 冗長化やサーバーの地理的な分散(東京・石狩など)が可能で、信頼性の高いプラットフォーム
  3. 物理サーバとの連携が可能なことから、物理サーバのもつパフォーマンスと仮想サーバの柔軟性が実現可能
  4. 自社開発であるため、お客様の要望の素早い反映とサービスの成長が見込める

などを挙げました。

数時間~数週間の作業が5分に!?簡単設定をサポートする「リソースマネージャー」とは?

さくらのクラウドの機能として、寺尾が挙げたものは「リソースマネージャー」と呼ばれる機能。この機能は、典型的な構成や他者が利用している一部の構成など、予め用意されているテンプレート(あるいは自身でテンプレートの作成も可能)をもとに、ブラウザからの操作のみで一括で複数のリソースを構築・変更できる機能です。この機能を用いることで、Tableauを利用する際に必要な「スイッチ作成」「IPアドレスの設定」「VPNアカウントの作成」…etcといった複数の作業が一発で出来てしまうんです!

これは、オンプレミスの場合だと必要作業時間は数週間ほど、クラウドで一から行っても2時間はかかる作業ですが、リソースマネージャーを使うことで5分で行うことができます。これならば簡単、かつ導入の手間を大幅に短縮することができる…よって、さくらのクラウドならば簡単にTableauを導入できる…ということなのです!

また、さくらのクラウドには「さくらのクラウド ドキュメント」と呼ばれるマニュアルが用意されている他、新機能やお知らせに関してはクラウドニュースと題して頻繁にリリースがされています。さくらのクラウドをご利用の際は、ぜひお見逃しなく!

手間だった作業がサクサクに…?手作業の自動化もできたTableauの活用事例!

確かに、Tableauで出来ることは幅広く、導入も簡単にできそう…でも、どういう風に使うのか、どういった人が使っているのかが分からない。

そんな悩みを解消すべく、さくらインターネット株式会社 石井 浩より、社内での活用事例などを紹介します。

そもそも、IT企業だけあって情報は多数存在しており、そういったものの利活用に向けての準備は進めていたそう。そして、Accessを用いての膨大なデータ抽出、かつ抽出したデータをExcelで加工・表現していたことが導入前の状況として挙げられました。

導入前はやはり課題も多くあり、非常に一つ一つの作業が手間で時間がかかってしまっていたことや、作業者によってレポートの内容の相違が見られること、それによって作り直しが起こることなど、多くの問題点があったそうです。

簡単?サクサク?Tableau導入の理由と効果とは?

まず、Tableau導入の理由として挙げられたのは「データベースをつなぐことが容易であった」こと。エンジニアリング的な要素も必要なく、直感的な操作で行えつつも表現方法を統一化できたため、スムーズに浸透したと言います。

また、TableauServerを併用することでデータの更新が自動的に行われ、手動での更新作業が必要ないことや、Tableauで扱うデータ形式を用いることで動作が快適であることなどが特徴として挙げられました。

結果、導入による効果として、表現方法の統一によりバラつきがなくなり、レポート共有後の作り直しなどの作業が大幅に減ったこと。また、自動化によって手動作業の手間が削減されたことと、常に最新の情報であることから、確認などの作業が省けるようになりアクションに移るスピードが向上したことが挙げられました。

そういったポイントから、抽出や加工に関する時間の削減ができ、抽出したデータの分析や加工、提案用の加工に時間を割くことができるようになったことが最大の効果であると説明をしました。

可視化されている情報とは?活用事例の紹介!

続いて、現在どういったものに対してTableauが利活用されているのか、デモを交えつつ、紹介がありました。例として石井が挙げたものは、以下の4つ。

  1. 全社の売上情報
  2. サービス別の契約情報
  3. 営業案件に関する情報
  4. Googleアナリティクスと連動した効果検証

※あくまで一例です。

これらはそれぞれ、以前はExcelで表示・利用していたレポートであり、Tableau導入によりスムーズな業務が可能になり、大きく環境が変化したそう。実際に可視化した各データをもとに、お客様とのアポイントのタイミングや、ご連絡をするユーザーを選出しているなど、事実をもとにした動きを見せていました。

多岐に渡る膨大なデータを持っており、その分析や可視化など、そのデータの利活用を目指す…さくらインターネットの背景には、Tableauの活躍があるのです。

~数値が身近になるとともに、組織の意識改変を~

いかがでしたでしょうか。大量のデータを集めて可視化/分析し、あらゆる場面で力を発揮する直感的なBIツール、Tableau。石井は会の最後として「Tableauの導入によって、何より数値が身近になることで、組織全体が数値やその結果を意識するようになった」と話をしました。

一口に「データを扱うツール」「情報の利活用ツール」と言っても、そこには今までの仕事の在り方だけではなく、組織の意識までをも変えることのできる大きな可能性を秘めています。是非この機会に、この記事を読んでいるあなたもTableauを導入してみてはいかがでしょうか?