こんにちは、さくらインターネットの大喜多です。

5/16(水)に、企業のIT責任者・担当者/ITベンダーの開発担当者など、ビジネスや業務にAIを取り入れようとされている方々を対象として、AIをビジネスに活用していくために必要な要素を解説する「ビジネス『AI』活用、取り組みの始め方~仕組みの基本理解から、開発環境の準備まで~」というセミナーを、さくらインターネット主催にて開催しました。本記事ではその様子をレポートいたします。

本セミナーの司会を務めた、さくらインターネット株式会社 セールスマーケティング本部 保坂 俊介

基礎からわかる「AIの仕組み」と「ビジネス活用」 ~事例で知る、使いどころ・メリット~

最初のセッションでは、AI・IoT導入運用支援事業を展開する株式会社パソナテック取締役 Job-Hub事業部/株式会社エクサウィザーズ 取締役 粟生 万琴 氏をお招きし、AIをビジネスに活用する上でのプロセスについて、実例を交えて解説いただきました。

よくあるご相談として「うちの会社でもAIを取り入れて何かやりなさいと社長から指示が来たため相談させてほしい」ということがあるそうですが、まずAIで何ができるのか?を知ることが大切だということです。そのためには「知る」「使う」「作る」の3ステップが必要であると説明されました。

実用化されている2つの領域についての解説がありました。海外では街中や電車の中でもスマートフォン内のアシスタントに対して話しかける様子が多く見られるようになっており、「TextからVoiceへ」の流れが鮮明になっているとのことです。一方、日本で主流であるテキストによる自然言語処理はまだ発展途上とのことですが、それでもここ数年で多くの学習によって非常に賢くなってきているとのことです(日本マイクロソフトのAIチャットボット「りんな」の例より)。

粟生氏は「アルゴリズムは研究者が作っており、論文が次々と出ている。これらをもとにAIを使う・作ることは普通の人でもできる。AIを、まずは使っていただきたい、その後は作って見てほしい」と語りました。粟生氏の手がける事業では「普通の人がAIを活用できる」ようになるためのさまざまな支援をおこなっているとのことで、その具体例が紹介されていました。

AIシステムの開発環境「すぐ用意できる」突破口 ~高性能・コストパフォーマンスに優れたGPUサーバーでディープラーニングを促進~

2番目のセッションでは、さくらインターネット株式会社 技術本部 高火力チーム 長谷川 猛より、AIをビジネスに活用するプロセスにおいての最適なコンピューティングのありかたについての解説をいたしました。

長谷川は「AIの世界ではコンピュータに処理をさせて、その結果が全く役に立たなかったということがよくあります。よくカレーに例えるのですが、スパイスと野菜の組み合わせでカレーを作り、1つの鍋でカレーができるまでに1日かかるものと3時間かかるものでは、後者のほうがより多く試すことができ、得たい結果により早くたどり着くことができます」と語り、AI利用のプロセスにおいてコンピュータの性能の重要性を説明しました。

また、AIに使うコンピュータを自前で持つことについて「AIの世界ではGPUをたくさん積んだコンピュータを使いますが、普通のコンピュータの10倍の電気を使うため、電気設備の工事が必要になることがあります。またコンピュータ1台あたり、ドライヤー3台を動かしたままにしておくのと同じくらいの発熱量があります。これらはオフィススペースに置くのには向いていないコンピュータです」と、ファシリティ面における問題と、「GPUは性能向上のスピードが速く、自前で機器を購入して減価償却をおこなっていると新しいモデルに切り替えていくことが難しくなります」と、性能向上スピード面における問題を指摘し、これらは専門の事業者に任せて、AIの利活用に注力していただきたいと語りました。

多くのお客様にご利用いただいている高火力コンピューティング

まとめ

本セミナーでは、一般企業がAIを利活用するためのソフトウェア面・ハードウェア面での支援体制がすでに日本には整っていることが実感できました。AIに興味のある読者のみなさまも、是非AIを使ってみて、作ってみて、利活用への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。