2018年5月30日(水)に、2017年度からクローズドで開催していた分を含めて、今回で通算11回目を迎える「CS Beer Bash OSAKA Vol.11 ~CSイレブン+ONE から始まるCS communication~」がさくらインターネット株式会社大阪本社 オープンスペースにて開催されました!

CS Beer Bash OSAKA とは?

CS Beer Bash OSAKAとは【関西を中心にCS業界を盛り上げていきたい!】というコンセプトの下、大阪・梅田にて月1回ペースで開催しているイベントです。イベント自体は堅苦しい雰囲気のものではなく、軽食や飲み物をつまみながら、参加者同士でラフに会話を楽しみながらゆる~く進行していきます。

  • 普段CSは表に出ることが少ないことから、LT等の機会を活用して人前で喋ることに慣れ、積極的な発信力を養おう!
  • 発表に対するストーリー構築力、文書表現力、口頭表現力を鍛えよう!
  • 社外の人との交流により、新たな知見を得よう!
  • CS業界全体の価値があまり高くみられないことが多い中、会社にどのようにすれば貢献ができるのか考える場にしたい!

具体的には上記の狙いや目的があり、業種や会社の枠を超えて、CS担当者やCSと連携する関連部署の担当者が集い、LT(ライトニングトーク)やパネルディスカッションを通じて「顧客満足向上」「CSの価値向上」に貢献していくためのきっかけとなる場を目指しています。

CS Beer Bash OSAKA Vol.11は過去最大規模の人数で開催!

CS Beer Bash OSAKAは普段は大阪周辺でCS担当者が集まるイベントなのですが、今回は東京から出張でこられている方やIT業界を中心に幅広い業界の方が一堂に会し、CS Beer Bash OSAKA史上最大の規模での開催となりました!

受付では今回新たに作られた、CS Beer Bash OSAKAのロゴマークが入ったピンバッジと手鏡が参加者に配布されます。このオリジナルグッズは、ここでしか手に入らない貴重なノベルティです!

会が始まると、はじめに今回モデレーターを務める株式会社エー・アール・シーの尾崎 健一さんの紹介が行われ、その後、さくらインターネット株式会社の西村 直也さんよりCS Beer Bash OSAKAの趣旨説明が行われます。そして、西村さんの乾杯を合図で拍手が起こると共に、ついにイベントがスタートしました!

今回は、CSをはじめ様々な立場で活躍する12名が3つのグループに分かれてパネルディスカッションを行いました。

17:00~ 受付開始 懇親会スタート
18:50~ ~乾杯~ 趣旨説明
19:00~ パネルディスカッション(CS女子の部)
19:45~ パネルディスカッション(マネジメントの部①)
20:30~ パネルディスカッション(マネジメントの部②)
21:35~ 集合写真撮影
21:40~ 懇親会
22:30~ 中締め

本レポートでは、前後編に分けてイベント当日の様子をご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

現場で活躍する女性4名が語る、CSの魅力&働き方改革 パネルディスカッション①

左から順に野口さん(さくらインターネット)、どりぃさん(アールスリーインスティテュート)、横竹さん(ファーストサーバー)、横濱さん(エックスサーバー)

会場も暖まってきたところで、本イベントのオープニングディスカッションとして、「CS女子会の部」がスタートしました。パネラーには、アールスリーインスティテュートのどりぃさん、さくらインターネット株式会社の野口 博子さん、ファーストサーバー株式会社の横竹 蘭さん、エックスサーバー株式会社の横濱 恵梨香さんが登壇されました。

以上の4名に加え、モデレーターとして参加されたさくらインターネット株式会社の亀井さんから簡単な自己紹介の後、CS職の魅力とこれからの働き方改革に関する4つのテーマについて熱く語っていただきます!

モチベーションの上げ方、維持の仕方

亀井:クレーム対応など、外から見ると大変そう、と思われがちなCSの仕事ですが、皆さんどのようにモチベーションを維持してますでしょうか?

横濱:仕事でモチベーションって上がる? と感じるタイプなので、もっと分かりやすいところで、例えば誰かと競ったりする、とかだと燃えます! むしろモチベーションの上げ方を知りたい!

横竹:お客様からのアンケートなど、フィードバックや感謝のお言葉ですね。お客様の役に立っている、という実感が得られた時が一番やりがいを感じます。

野口:落ち込んでしまったときはポジティブ思考の人と会話するようにしています。プラス思考の人からは素敵なアイデアや刺激をもらえるので、自然とモチベーションが上がります。

どりぃ:みなさん真面目! 私はCSの中でも、どちらかというと技術的な方面を突き詰めることでモチベーションが上がるタイプだったので、自力で試行錯誤しつつお問い合わせをクローズしたときにやりがいを感じます。

とっておきのストレス解消法は?

横濱:好きなバンドのライブに行って暴れ倒す! ヘドバンとかモッシュとか、体を動かしてすっきりします。

野口:大声を出す!趣味でバスケの試合を見に行くので、大きな声で応援して自分も元気になっています(笑)。後はアロマを使って気分をリラックスするようにしています。

横竹:ホットヨガやサウナで温活してます。職場からの帰り道にジムがあるので、週に2~3回ジムに行って癒されてます。

どりぃ:仮病……(笑)といっても、サボりではなくて、仕事のことを忘れて一人の時間を満喫してストレス解消してます。一人カラオケとか、旅行したりとか。

CS楽しい! 思うときは?

横濱:お客様に喜んでいただくことも、やりがいの1つですが、クレームを華麗に解決したときはすごい楽しいな、と思います。お客様の思考を分析して「攻略」できたときは、すごく嬉しいです。

横竹:謎解き? チャットサポートでスリランカのお客さまから英語で問い合わせがあったときは翻訳ツールを駆使して切り抜けました。

野口:自分の用意した回答が、お客様の欲しかった回答の通りだった時です。お客様から「まさにそれです!」と言われたときはガッツポーズするくらい喜びますね。

どりぃ: ……すみません、めっちゃ#CSBBOで呟いてました(笑)。でも、今流れてるTLみたいに、現場の人たちが楽しんで仕事してるのをみるといいなーって思います。

※会場ではハッシュタグ#CSBBOのタイムラインがリアルタイムで映し出されていました。

世の中の優秀な女性たちに、CSで活躍してもらうための働き方改革ついて

亀井:せっかくなので、優秀な女性ってどんな女性か、参加者の方に聞いてみましょう!

「お客様の気持ちをしっかり理解して、お仕事されている人」
「今活躍している女性にもっと輝いてもらうための組織改革が必要だと思う」

亀井:なるほど。女性ならではのハードルや、やりにくさがあると思いますが、皆さんどんな場面で課題を感じていますでしょうか。

横濱:コールセンターって女性がたくさん活躍している仕事のひとつだと思うのですが、やっぱり結婚や出産など、女性ならではのライフイベントはハードルが高いです。家庭の仕事は女性がしたほうがよい、みたいな風潮があるのがやりづらいですね。

野口:昔は男性だからこの仕事、女性はこの仕事、というハードルがあったと思いますが、最近はそういったやりにくさは解消されてきていると感じます。それよりも、家庭の仕事は分担するもの、みたいな価値観がまだまだ根強いから、仕事以外の場面でも理解や協力が得られれば、もっと良くなると思います。

どりぃ:私はどちらかというと自分のやりたいことをやりたいタイプなので……。仕事も好きだけど、ライフスタイルとの両立が難しくて、どちらか一方しか選べない、みたいな状況に不満を感じています。

横竹:女性ならではのライフイベントは、実際に体験しないとどれくらいハードルが高いか分からないこともあると思います。周りの人が積極的に理解してあげることが大事かな、と思います。

亀井:それでは、具体的にどのような取り組みをすれば改善されていくでしょうか。

野口:ハードルを乗り越えるサポートの場が必要だと思います。関西CS女子会という取り組みを行っているのですが、ライフイベントから復帰した女性がスムーズに仕事に合流できるように、”ママさんインターン”みたいな取り組みができればと思っています。

横竹:CSBBOなど、外部の方々と交流できるイベントを通してもっと情報発信していきたいです。CSに限らず、どんな仕事をしているか知ってもらう機会を増やすことで、働きやすい環境づくりに繋がると思います。

横濱:まず、会社に必要な人材になれるよう、自分自身の価値向上を追求する大切さを理解する必要があると思います。そこを固めたうえで、優秀な女性に長く仕事をしてもらうための企業の受け入れる余力、例えば男性も積極的に育休をとって、協力して子育てできるような仕組みづくりに繋げて行く必要があると思います。

どりぃ:ディスカッションの場なので、今は私達がしゃべってしまいましたが、どうすればみんなが活躍できるか? というテーマは、会場に来ている人たちにもぜひ考えて欲しいですね。

ということで、つい最近まで育児休暇をとっていた男性である、さくらインターネットの伊丹さんが急遽登壇されました。

伊丹:絶賛子育て中ですが、夜泣きとかもあるし毎日すごく大変。重要なライフイベントには、女性と男性がお互い理解しあって、協力することが重要だな、と痛感しましたし、女性の凄さや苦労を知ることができたと思います。

横濱:男性が子育てに参加しやすいことも、働きやすさの指標になると思います。みなさん仰っていますが、制度の改善に加えて、ハードルを乗り越えて働く大変さを知ってもらうきっかけ作りをする必要があると感じています。そして、最終的には「女性が働きやすい環境」ではなく、例えば体が不自由な人など、みんなが働きやすい環境を作ることを目標にすれば、より理想の働き方改革ができると思います。

「関西CS女子会」では、英会話教室やボイストレーニングなど様々な取り組みを、関西でCSとして働いている女性を中心に行っています。CSに限らず、女性が活躍しているコミュニティに興味がある、という方であれば大歓迎とのことですので、少しでも興味をもたれた方は下記までぜひ、お気軽にご連絡ください!


男性の場合は女装(厳正な審査あり)で参加OKとのこと

「マネジメント」に関わる4名が登壇するパネルディスカッション②

左から小川さん(ピックアップ)、山田さん(メルカリ)、河田さん(さくらインターネット)、冨樫さん(iCARE)

続いてのパネルディスカッションでは、ピックアップ株式会社から小川 直樹さん、株式会社メルカリから山田 和弘さん、さくらインターネット株式会社から河田 力さん、株式会社iCAREから冨樫 謙太郎さんの4名が登壇されました。

この4名はそれぞれ各社でマネジメント業務に関わっており、普段こうした他社の管理クラスの方とディスカッションする機会はないとのこと。CSを始めとした幅広い業種・職種の方々が集まるCSBBOだからこそ、会社や拠点の垣根を越えてディスカッションする機会が生まれたのですね!

ここからディスカッションのモデレータ(進行役)を引き継いだ株式会社エー・アール・シーの尾崎 健一さんより、4名の自己紹介のあと「仕事のこだわりはなんですか?」というお題が振られました。

4名の仕事のこだわりとは?

尾崎:まずは皆さんの仕事のこだわり、大事にしている部分について聞いていきたいと思います。

冨樫:僕のこだわりは、「お客様の呼び名」ですね。自身が事業会社で働いている以上、お客様は“神様“だと思っています。だからこそ、僕は敬意を込めて「お客様」と呼んでいます。ただ、過去私の周りでは「客」とだけ呼ぶ人がいたりしていました。僕たちが提供するものがカスタマーサービスである以上、敬意を欠くその意識では良い物を提供できないと思っています。だからこそ、僕は「お客様」と呼ぶことにこだわりを持っています。

河田:なるほど、その視点で行くと僕も近いものがあるかも知れません。僕は「持ちつ持たれつの関係」、ということにこだわっています。ビジネスである以上、お客様との関係という点ではここは譲れないものがあると思います。こう言うと、責任問題とかがあると思うのですが、僕はそこよりも「どう助け合うか」をもっと深く考えていくべきだと思います。

小川:僕が一番意識しているのは「協働」ですね。今のCSは技術的に求められることも増えてきて、CSだけでできることが限られてきています。もちろん、本当に見るべき先、意識するべき先はユーザーさんなのですが、UXを上げるためには一人ではできない、もしくはCSだけでできないこともありますよね。だからこそ、CSチーム内でのチームワークはもちろん、CS以外のステークホルダーともいかに連携を高めるか、生産性を高めていくかということにこだわっています。

山田:僕は「楽しく働きたい」、それだけですね。楽しく働くってすごく大変で、「楽な仕事」と「楽しい仕事」って同じ漢字なのに全然違いますよね。「楽な仕事」が「楽しいか」と聞かれたら僕はそうではないと思います。楽しくないと仕事も長く続けられないですよね。厳しい目標に挑戦することも含めて、楽しんで働いていきたいと思います。皆さんメルカリではルールに則った出品・購入をしてください(笑)。

最先端? AIの活用方法についてどう考える?

尾崎:続いては今どこの業界でも話題になっているAIの話に移りたいと思います。AIと人間のバランス、CSでも気になります。ということで、AIを用いて「将来こんなことがしたい」とか、「こうなってほしい」といったことについてお伺いしたいと思います。

河田:いわゆるCSで言うと、「お客様の質問に対しAIが答える」っていうところがよく聞く話ですよね。ただ、個人的には「オペレータのサポート」とかでも効果を発揮してくると思います。AIに対応を任せるのではなく、オペレータの補助的な役割をAIが担う。また、言葉のやりとりだけではなくて、画像を読み取って認識・サポートするみたいな、画像のやりとりもできるようになればいいですね。

尾崎:さくらインターネットでは、AIに関わる取り組みはあるのですか?

河田:はい。「まりな」というCSのキャラクターがいるのですが、まりなにチャットボットを導入していこうという考え・動きがあります。ただ、複雑なので中々難しいですね(笑)。

尾崎:なるほど、担当とかチームを用意して取り組んでいかないと難しいですよね。山田さんはいかがですか?

山田:AIについては「大好き」です(笑)。メルカリではAIの取り組みに力を入れていまして、実際AIのエンジニアもいます。具体的な例で言うと、商品を出品した際に、商品を分析して「この商品はこういうものだよね。価格の相場はこれくらいだよ」といったサジェストがされるようになっています。カスタマーサポートの領域でもAIに投資を進めていて、例えば「偽物を見つける」ことをしています。

尾崎:偽物の検知、AIではよく聞く話ですが、実際見分けられるものなんですか?

山田:やってみると高い精度で発見できます。過去に削除した商品のデータを活用して類似性の高い違反商品を見つけてきてくれたりとか。人が気づきにくい領域でも力を発揮してくれています。つまりAIはいいやつです(笑)。

小川:確かにいいやつですね。なので僕はAIと「協働」していきたいです。使いまわしですいません(笑)。自社では導入はしていないのですが、AIに関してはかなり可能性を感じています。一般的にも言われていることですが、「人が対応しなくていいもの」はAIに任せて、その分空いたリソースで「人しかできない取り組み」を進めていく、みたいな感じで進めたいですね。その実現に向けて、やっぱりエンジニアだけではなくてCSもAIについて知見を深めないといけないと思っています。

冨樫:僕はAIに関しては「失敗」、この一言に尽きますね。チャットボットを使っていたのですが、チャットボットを使ったお客様のサービス継続率がものすごく低かったデータがあったんですね。やっぱり聞きたいことを人間に聞くのと、チャットボットに聞くのでは与える印象がかなり違うみたいです。だからこそ、「人間はすげぇ」って話です(笑)。ただ、ここで終わってしまうと先に進まないので、もっと「挑戦」していきたいですね。何に使えるのか、どう活かすかをもっと考えていきたいと思っています。

予算・人員は無制限…? 4名が考える理想のCS組織とは

尾崎:AIについては使い方が幅広いということですね。ただ、必ず人間は関わってくる必要がある、というのも共通認識としてありそうです。ということで、最後のお題は「理想のCS組織について」です。予算・人員は無制限。無限の資産・資源をもとに、皆さんならどんな組織を作りますか? あ、小川さんは「協働」以外でお願いします(笑)。

河田:じゃあ僕から行きます。僕はマニュアルをなぞって、その通りに行くのかを試してみたいと思います。よくコールセンターの教科書、マニュアルみたいな本では、「人」「量」「質」を管理するチームと、新しいサービスや価値を生み出す「改革」をするチームの4つが必要だ、みたいなことを見ます。ということで、このマニュアルに則って組織づくりをして、本当に上手くいくのかを試してみたいですね。

山田:趣旨と異なるかも知れませんが、僕は「経営貢献する組織」を作りたいです。皆さんの頑張りがきちんと報酬に繋がるためには、その仕事が売上や業績に影響しないといけないですよね。それを満たす組織、つまり「経営貢献する組織」を作りたい。これから人口の減少に伴って、人手不足によって仕事を選べるようになるのでは、と思います。そうなったときに、「経営貢献する組織」にいることフェアに評価されることが重要じゃないかなと思います。だからこそ、そういう組織を作りたいですね。

冨樫:僕は「ハイタッチ」ですね。ハイタッチっていうのはお客様先に訪問してサポートしたり、個別の勉強会とか、外に出ていく考え方です。これができる組織が良いですね。あとは第1部の話を興味深く聞いていたのですが、やはりその組織には女性が重要です。コミュニケーションとか、きめ細やかさとかっていう点では男性よりも女性の方が優れてると思いますし、活躍できると思います。

小川:女性と「協働」したいってことですね(笑)。

尾崎:そこに持っていきますか(笑)。 最後、そのまま小川さんお願いします。

小川:僕が好きなワードでもあるのですが、「自走」と「信頼」ですね。テーマの前提として、人員無制限と言われてますが、むやみにメンバーは増やしたくないです。規模の小さいチームで、個々がどれだけ自分で考えて動けるか、っていう組織づくりをしていきたいです。そのチームが業績に影響を与えるような取り組みをする。それが積み重なると、自然と「信頼」が生まれてくると思います。信頼し合えるチームは強いですが、そのためにもAIとかテクノロジーももっと使っていかないといけないとも思います。つまり最終的には人間とテクノロジーが「協働」していける組織を作りたい、ということですね(笑)。

後編に続く

いかがでしたでしょうか。後編では、パネルディスカッションの3つ目である「マネジメント部②」と、参加された方に行ったインタビューをご紹介いたします! 後編のレポートもぜひ、ご覧ください!