本記事は、2018年12月12日(水)に開催された「Sakura Support Festival in Sendai」のイベントレポート後編です! 後編ではパネルディスカッションやLTの様子をお届けいたします。

以前に公開されたイベントレポートの前編をまだお読みになっていない方は、ぜひこちらの前編とあわせてお読みください!

【イベントレポート】カスタマーサポートの熱量がすごい!「Sakura Support Festival」全国行脚第3弾 in 仙台!! -前編

管理レイヤーパネルディスカッションでは各社のCSを代表する5名が登壇!

後半は管理レイヤーによるパネルディスカッションからスタート!

アマゾンジャパン合同会社からは荒木健文さん、株式会社シムネットからは大関健一さん、さくらインターネット株式会社からは大西圭一さん、株式会社CyberZからは佐藤愛美さん、株式会社メルカリからは中野健太朗さんの5名です。

地域や会社の垣根を超えて同じ悩みをディスカッションする様子なんて普段なかなか聞くことはできません。こうやってフラットに交流しあえるのもこのイベントの大きな魅力のひとつですね。それぞれ簡単な自己紹介のあと、株式会社エー・アール・シーの尾崎健一さんがモデレータを務め、ディスカッションのお題が振られていきます。

テーマ1:テレワーキングの活用状況と今後について

尾崎:「テレワーク」というキーワードは昨今聞かない日はありませんが、現状うまく活用できている事例はもちろんの事、うまく活用できていない実態も、今後どのように生かしていくかという共有の意味を含めて皆さんにお話ししていただきたいと思います。

大関:残念ながら、現状経営陣も含めて当社で取り組みや導入の検討はされていない状況です。

大西:当社では全社員、役員やマネージャ含めてかなり活用しています。CSで活用できた事例としては、2018年6月18日に近畿地方に大きな地震が発生して交通機関が麻痺しました。その時、出勤できなかった社員が自宅や近くのカフェで問合せ対応等作業を実施した事が昨今の代表例です。今後は現状、セキュリティに関する対策が不十分なので、情報漏洩防止やデバイスのセキュリティを強化してゆく事が課題であると感じています。

尾崎:就業環境を良くするだけではなく、リスクヘッジでも活用できるという事例ですね。

佐藤:当社は女性だけではなく、男性も育児で在宅制度を活用しています。ただ、CSでは制度を活用しているのが私だけなので、全社的に活用を広めていきたいなと考えています。例えば、24時間365日監視している業務では、深夜帯は在宅でできるように推奨してゆく等、今後サービスが成長していったら、そういう働き方がメインになっていくだろうと思っています。

尾崎:なるほど。個人の働き方だけでなく、会社もそういう働き方に向き合うことで体制が作れることに気づくというメリットがあるという事ですね。

中野:在宅ワークに関して世の中に逆行しているかもしれないが、メルカリではエンジニアも含めて会社全体として「出社しようよ」という文化です。もちろん、事情があったら話は別ですが、「顔を合わす」ことで業務効率が良かったり、パフォーマンスを出しやすいというメリットがあるからです。また、リモートワークという観点で言えば、業務継続するためのリスクヘッジとして多拠点運営をしています。CSで言えば、全国に3拠点またがっているチームもあって、いつでもコミュニケーションをとれるようにしていることが運営の秘訣です。

荒木:当社では体制や運営面は整っていて、テレワークのチームも1サイトとして独立しています。今後はリモートワークしている従業員へのケアやフォロー、具体的には、実際会って顔を見て気づく事もあると思いますから、月一回でも顔を合わせるようなオフ会の機会を設ける事です。従って、これからテレワークを導入しようとしている企業様へのアドバイスとしては、ある程度チーム体制だけではなく運営までのスキームを描いてから人材の募集をすることが秘訣かと思います。

尾崎:テレワーキングをこれから積極的に活用するためにフェイス・トゥ・フェイスの機会を設定する事は確かに必要な事ですね。

テーマ2:こんな人と一緒に働きたい!

尾崎:では次のテーマですが、漠然とした質問ですので、皆さんエゴを含めた回答で結構です(笑)。

荒木:一言でいうと「ギラギラした人」。具体的に言うと、テレワークはディフェンシブな人、例えば、育児をするから時間に拘束されない仕事を求めてきたりする人が多く、こういう働き方は利便的でテレワークのメリットのひとつでもあります。しかし、こういう人だけで構成されたチームはいつか運営に行き詰まる時が来るはずです。そこで、そういう行き詰まりを打破してチーム引っぱってくれる人がキャリアに対して「ギラギラした人」だと思っています。

中野:「僕が苦手な事や組織にない能力がある人」。ただし、これは組織が大きくなるとよりポジションの条件が狭まったり、細かくなったりしてくると思います。例えば、立ち上げからしばらくして組織が成長してくると次はデータ分析が必要になってきて、そのデータを引き出すためのクエリを叩けるスキルを持っている人が必要になったり、取引数が多くなってくると、不正事案が発生して警察対応が必要になってきて、コミュニケーションに長けた、警察とリレーション取れるスキルがある人が必要になってきたりと、会社の成長フェーズによって違ってくると思います。

佐藤:私は採用にも携わっているので、その経験から言うと、話してみて感覚的に「この人と働きたい」と思う人です。例えば、会社のホームページを下調べして、自身の持っている情報量をアピールをしてくる人がいますが、そういう人よりも会社の文化に共感しくれる人や入社してやりたい事や会社への思いを一所懸命伝えてくれる人の方が断然良いと思っています。

大西:一言でいうと「スキル・経験・存在意義等、自分に自信を持っている人」です。こういう人は入社してから、そうでない人と比べて格段に仕事のアウトプットが違います。

大関:CSの将来的なことを考えると「改善や提案をできる人」です。CSはAIによってなくなる職業の一つと言われていて、私も近いうちにそうなると考えていますが、AIがお客様の潜在的ニーズを理解できるようになるのはまだしばらく先だと思うので、まずはAIが対応し収集したデータの集計・分析を通して、サービス向上のアイディアを想像する力を持っている人材が求められるようになると思います。

尾崎:漠然とした質問でしたが、CSでは所謂「粘り強い」とか「柔らかい」等の人物像よりも「同じ感度で仕事ができる人」や「自分に持っていないスキルで差別化できている人」を求めている事がわかりました。

テーマ3:サポート職の価値を向上させるためには何が必要?

尾崎:では最後のテーマに行きます! サポート職の価値を向上させるためには何が必要でしょうか?

大関:ずばり「待遇とやりがい」です。CSは今の世の中や会社にとって重要性が高まっていますし、待遇が改善されるべきです。やりがいは「何か作り上げていく」という達成感が必要ですので、自分が提案した案が実現したことを実感させる仕組みが組織の中で必要だと思っています。

大西:「イベントの場を活用しての発信力」です。まさにこの「Sakura Support Festival in Sendai」での登壇がそれです!

佐藤:色々な人との関わりを持つ職種なので、「人との繋がりの素晴らしさを発信していく事」が必要かと思います。

中野:メルカリではカスタマーサービスがあるからこそお客様に満足をいただいていると思っています。「お客様とカスタマーサービスが接点を持った後に顕著に売上が上がるということを証明して世の中に訴えていく事」です。具体策は「CSのヒーロー」を作り出したら良いなと思っています。

荒木:目の前でやっているCSの仕事はすごい価値がある事なんだという事を日々思っているので、「言葉を扱う仕事のプロである」という事を訴えていきたいと思っています。

以上、日々カスタマーサポートチームをマネージする方々の熱い想いが溢れるディスカッションタイムでした!

LT③ 今野英樹(今野梱包株式会社@ダンボルギーニ)

LT3枠目、登壇者は今野梱包株式会社の今野英樹さん。かの有名な「ダンボルギーニ」も制作されています!「ハイボール4杯目に突入した古山さんの前座をやってくれということで……」と会場に笑いを提供し、LTがスタート。

ご自身の職業を「梱包屋」、仕事は「世界最強の段ボールを使った箱を作る仕事」と紹介し、大事にしていることは「何がしたいか」ではなく「何ができるか」に特化して考えてきたことを挙げられ、できることを増やすとお客様にできるサポートも増えて対応力も増強され、結果的に「何がしたいか」に最短で辿り着くのではないか、との考えを語られました。

今野:東日本大震災では仙台市より依頼を受け避難所の下駄箱やロッカーの作成、段ボールで空間を区切ることで臨時教室も作成し、先生に喜んでいただいた。また、その1年後には6人掛けテーブルや引き出し付き収納を作成。引き出し収納は持ち手を顔に見せるようにしたが、最初は間抜けな顔にしか見えなかったため、口角を上げるようにデザインを変更したところ「これで教室が明るくなる」と先生が涙を流してくれた経験から、デザインの力や相手を思いやる気づかいが空間すら変えられるのではないかと気付いた。

今野:「探さないものは見つからない、求めなければ掴めない」の原理原則をいつも心に持ち、「おもしろい」を探している。また、「おもしろい」にはインパクトとサプライズが含まれており、人に幸せにする・人を笑顔にする効果がある。それを永続的に提供することができれば長期的なお付き合いができる。

自身の生き方を言葉にすると「生涯バカでいる方がいい。おたづもっこ(お調子者)バンザイ!」だと語る今野さん。最後に、仙台市にも許可いただいたダンボルギーニと伊達政宗像の2ショット写真を紹介し、「熱き思いは突破口をも開く」という言葉と、関わる人全てがお客様と思って応対すればいろんなことが生まれ、人の後押しができて新たな可能性が生まれてくるのではないかと思っている、と締めくくりました。

LT④ 古山隆幸(一般社団法人イトナブ石巻)

LT4枠目、登壇者は一般社団法人イトナブ石巻の古山隆幸さん。

石巻生まれ石巻育ち、埼玉の大学でパソコンに出会い、ウェブサイト作成を請け負ったところ、アルバイト以上の収益を得られたため大学卒業後に東京で会社を立ち上げ。その後、東日本大震災で実家も被災したことをきっかけに石巻へ戻り、何ができるか考えた結果、2012年12月にイトナブという団体を立ち上げたそうです。

イトナブでは、小学生から大学生までを対象にプログラミングを学んでもらう環境を提供しているそうです。「学びの格差をなくして若者を伸ばしていくために活躍できる環境を構築し、若者が夢を語り続けられる未来を作りたい。ただしカリキュラムはなく、学びたいのであれば自身で学ぶ、やりたくないものはやらなくてもいい」という方針にされており、これは自分で考えて自分で決めてもらい、その後押しをイトナブが行っていそうです。地方都市部の3拠点(宮城県石巻市、山口県周南市、奈良県生駒市)に事務所があり、プログラミングの教育を行いながらをエンジニアのマッチング事業を行われているとのことでした。

古山:イトナブのコミュニティは非常に盛り上がってると言われており、その理由として、若者たちがコードという武器ひとつで遊び倒していて、大人たちが昔はこうだったなと思う環境が作れている事がウリになっている。コミュニティは他人を燃えさせようと思うのではなく、何かを成し遂げたいのであれば自分が燃え続けられるかどうか、燃え続けることができれば自ずとコミュニティが生まれる。自身も燃え続けられるのかをイトナブを通じて見ていてほしい。

と最後にお話され、発表を締められました。

LT⑤ 高野正己(株式会社エーアールシー)

LTのトリを務めるのは、株式会社エー・アール・シーの高野正己さん。なんとイベント当日が結婚記念日ということで、会場からは「おめでとうございます」という声と暖かい拍手が送られました。

エー・アール・シーの社名の由来は Active Restructuring Company で、「積極的に再構築を図る会社」という意味合い。お客様の力になった結果、現在ではネットワークやサーバ、アプリケーションまで幅広い事業ができるようになっているとのことでした。

そして、これまでのご自身の業務経歴とカスタマーサポートを繋げてお話いただきました。

高野:1社目は某電機メーカーの社内データネット・インターネット運用保守。大学では保育科だったため、「マジか!わかんねぇ、どうしよう!」となったが、TCP/IPやシスコのルータに触れて少しずつ分かっていくようになり、7年やったら天狗となって異動希望を出す。2社目は某カード会社の情報システム部門社内ヘルプデスク。今までやってきたことと違う領域で鼻をへし折られ、また「マジか!わかんねぇ、どうしよう!」となった。4年やったらまた天狗になり、異動希望を出す。3社目は某カード会社のSE。

高野:何でもベンダー頼みで、PC購入や更新のお手伝い、IT以外ではビルの引っ越しの打ち合わせに出たりすることもあり、ここでも「マジか!わかんねぇ、どうしよう!」となりながらお客様の要求に応え、4年程もがき続けた。4社目は本社でサーバ・ネットワーク構築業務(携帯キャリア、メーカー向け)。お客様からは広義でITのプロとして見られるため、「マジか!わかんねぇ、どうしよう!」となる部分もあったが、分からないことを調べながら歯を食いしばってやってきた。

高野:そして現在、2018年10月からアプリケーション開発部門の部長に就任。今までは主にインフラ周りだったため、「マジか!わかんねぇ、どうしよう!」となっている。今までの25年振り返ると「一生懸命やっていれば自ずと結果はついてくる、周りも助けてくれる」と感じている。

最後に、「ディズニーランドは永遠に完成しないテーマパークだ」という言葉があるが、エーアールシーも「積極的に再構築を図る会社」という信念があり、常に新しいことに取り組んでいき、社会に価値のある会社を目指していきたいと語りました。

そして閉会!

コンテンツ終了後は閉会宣言の後、全員で集合写真!

その後も情報交換や名刺交換で盛り上がりが途切れることなく、仙台のCSの熱量を感じました!

コンテンツが盛り沢山かつ濃い内容で、終わりが遅い時間になってしまいましたが、最後まで参加いただき感謝です!!

さいごに

Sakura Support Festival は、さくらインターネットを知っていただき繋がりを作っていけるよう、今後もいろいろな地域で開催していきたいと考えていますので、ぜひご注目ください!

本イベントの開催概要、今後のイベント告知はこちらでご確認ください。

また、お問い合わせは、support@sakura.ad.jp まで、よろしくお願いいたします。