新人が顧客管理ツールを導入してみた 〜第1部 導入検討編〜
皆様こんにちは!
NEXTシステムズ サービスデスクの森島華子です。入社2年目で、主にお客様対応(契約・受発注・ヒアリング等)を担当しています。
このたび、さくらのナレッジに寄稿の機会をいただいたので、顧客管理ツールを導入した件をご紹介したいと思います。
はじめに
突然ですが、皆様は社内での顧客情報の管理はどのようにされていますか?
弊社では、顧客管理が徹底できていないという課題を抱えています。今回は課題を解決するツールとしてのCRMについてお話ししていきます。
社内の現状
冒頭でお話ししましたが、私はお客様対応業務の1つとして、顧客管理を担当しています。この顧客管理業務の中で、顧客情報の共有が円滑にできていないという現状があります。例えば……
商談の経緯がわからないまま、「あとはやっといて」と言われ……
既存顧客との関係性を知らないまま「続きは、よろしく」と対応を振られ……
聞いてないよ!ということを無茶ぶりされた……
ということが往々にしてあります。
案件の経緯や、お客様との関係性を再調査する必要があることで、お客様への対応が遅れたり、お客様の満足がいく対応とならなかったりといった、顧客満足度を低下させる要因となってしまいます。顧客満足度を上げるためには、社内での徹底した情報共有・顧客管理が必須だと実感しています。
課題を解決するための○○
弊社ではこのような課題を解決するために、取引先台帳や得意先台帳の作成や、Excelで顧客情報を管理するといった様々な方法を模索しています。その中で今回は、CRMと言われる顧客管理ツールの導入を実施してみました。
そもそもCRMとは?
CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、顧客との関係を管理することを指します。これをシステム化したものがCRMシステムです。CRMシステムは、先に述べたCRMという概念を、ITを使って実現したものです。
従来は納品履歴や取引履歴をExcelなどで別々に管理していましたが、それらを統合的に管理できるようにしたのがCRMシステムです。顧客管理に特化しているということですね。CRMシステムを利用すると、顧客に関する情報が一元管理でき、さまざまなビジネスシーンで活用することができるようになります。
また、蓄積したデータを分析することで、新規顧客の獲得に向けて新しい戦略を練ることができるなど、マーケティングとしても活用することができます。
CRMシステム導入までにするべき準備について
CRMシステムの導入を成功させるためには、
- 現状の整理
- 課題の洗い出し
- 業務フローの可視化をする
- 導入の目的を明確にする
ことが重要になります。
1. 現状の整理
まずは、現状の整理を実施しました。
- 顧客情報は何を使って管理している?(Excel or 他ツール or 特にしていない)→ 顧客情報の管理は、ExcelやOTRS(チケット管理ツール)を利用している。
- 案件/商談はどういう形で始まる? → 商談は通常、社長から口頭で指示を受ける形で始まる。その際、それ以前のメールにCcとして入っていたり、入っていなかったりするので、案件によって把握できる情報が異なる。
- 案件/商談の進捗状況はどのように管理されている?(Excel or 他ツール or 特にしていない) → 案件の管理は、OTRS(チケット管理ツール)や個人メールでのやり取りで把握している。
2. 課題の洗い出し
1.で現状の整理をしたことにより、以下の課題が浮き彫りになってきました。
3. 業務フローの明確化
次に、社内の実際の業務フローを可視化してみました。
弊社には、各システムで取り扱う顧客の一元管理のため、顧客コードを採番するためのExcelがあります。新たにやり取りが発生した顧客に関しては、このExcelに会社名や住所等の顧客情報を入力します。
受注までの案件情報は、OTRS(チケット管理ツール)やMattermost(チャットツール)で管理していますが、個人メールでのやり取りのみで情報が共有されていないというケースもあります。
見積は弥生販売を使って作成し、提出した見積書に注文書が添付されているので、そちらにサイン・返送いただくことで受注確定となります。
4. 導入目的
そして最後に、導入目的を整理します。
この記事の冒頭でもお話ししましたが、弊社では、顧客情報や案件情報の取り扱いが属人化しています。また、業務フローでもわかる通り、複数のツールを利用することで、情報管理が煩雑になっています。これらによりお客様対応の遅れや満足のいく対応ができず、顧客満足度低下の要因となっていました。
これらを解決するための施策として、以下の2つに取り組み、顧客満足度を向上していくことを目的としました。
- 属人化、複数のツールに散在していた案件情報・顧客情報をCRMシステムに集約することで、社員全員がその情報を把握・利用し、業務効率を向上させる
- 1により、社員・顧客双方が円滑に商談を進めることができる
CRMシステムの種類
ここまではCRMシステム導入に際し、必要な準備についてお話ししました。
ここからは、CRMシステムの種類についてお話ししてみようと思います。
CRMシステムと言えば、皆さんSalesForceを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、CRMシステムと一概に言っても、下記に示す通り、世界にはさまざまなCRMシステムがあります。
などなど。
この中でも今回は、さくらのマーケットプレイスにスタートアップスクリプトがあり構築が容易で、オープンソースCRMシステムであるF-revo CRMを導入してみたいと思います!
次回は、F-revo CRMの導入についてお話しします!