Windows Server 2016 TP4 の”ここ”が気になる

11月19日に Windows Server 2016 Technical Preview 4 (TP4) が公開されました!(http://www.microsoft.com/en-us/evalcenter/evaluate-windows-server-technical-preview)早速使ってみて個人的に気になったことをいくつか書いてみようと思います。

Hyper-V は何が変わった?

とりあえず Hyper-V マネージャーを確認してみると、それほど違いがないように思うかもしれません。目につくとすれば、仮想マシンの設定の中にあるセキュリティのタブでしょうか。トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) の設定が増えています。今までよりもセキュリティ強度を高めて仮想マシンを運用することができそうです。

Windows Server 2016 TP4 の新機能は Web 上に情報が公開されているので確認してみましょう。(https://technet.microsoft.com/en-us/library/dn765471.aspx) メモリやNICの Hot Add など気になる機能がいくつかありますが、注目は Nested Virtualization でしょうか。仮想マシンの中でHyper-Vを動かすことができるようになります。この機能についてはこちら (https://msdn.microsoft.com/virtualization/hyperv_on_windows/user_guide/nesting) に設定方法などが記載されていますし、こちら (https://channel9.msdn.com/Shows/TechFielders/tnf-nestedhyper-v ) には日本語で解説した動画もありますので確認してみてください!

私が実際に Windows Server 2016 TP4 でHyper-V を動かしていて気になったのはタスクマネージャーです。こちらのスクリーンショットを見てください。左側に見えているのは仮想マシンの中で表示したタスクマネージャーです。右はホストOSのタスクマネージャーです。

仮想マシンのCPU負荷がホストOSのタスクマネージャーに反映されているのがわかるでしょうか?Windows Server 2012 R2 まではホストOSのタスクマネージャーでは仮想マシンの消費分も含めた物理CPUの利用率を確認できず、パフォーマンス モニターで確認する必要がありました。しかし Windows Server 2016 TP4 ではホストOSのタスクマネージャーですぐに確認することができます。

ストレージ機能も変わった

Windows Server 2012 から階層化ストレージという機能が追加されていますが、Windows Server 2016 TP4 では機能追加がされているようです。

今まではストレージのレイアウト(シンプル、ミラー、パリティ = RAID 0,1,5 に相当)はSSDの高速階層とHDDの標準階層で同じものを選択する必要がありましたが、 Windows Server 2016 TP4 では個別に選択することができるようになりました。

この機能により、高速階層はミラーで速度を重視しつつ標準階層ではパリティを選択してよりコストパフォーマンスの高いストレージを実現することができます。さらに、SSDの高速階層に読み取りキャッシュを置くことができるようになります。

仮想GPUの OpenGL 対応

次に気になったのは仮想GPU機能です。仮想GPUの機能は以前からありましたが、Windows Server 2016 TP4 では OpenGL に対応しました。この機能により、リモートデスクトップで仮想マシンに接続した際に OpenGL対応アプリケーションを動作させることができます。OpenGL 対応自体は TP1 から搭載されていたのですが、うまく動かないケースも多く本格的な検証には早いと思ったのですが、TP4では問題なく動くようになりました。ベンチマークソフトも問題なく動いています。また、思ったよりもオーバーヘッドも少ない印象です。ぜひご自身で確認してみてください。

 

Windows Server 2016 TP4 の新機能は TechNet で確認

Windows Server 2016 TP4 に搭載された新機能のうち今回紹介したものはごく一部で、 すべての新機能は Microsoft 社の TechNet に公開されています。(https://technet.microsoft.com/en-us/library/dn765472.aspx) また、実際に新機能を試すのに必要な手順などはCustomer Experience Guide という形で公開されています (https://technet.microsoft.com/en-US/library/mt420609.aspx) ぜひWindows Server TP4の新機能を試してみてください!