第1回 さくナレ勉強会「Docker ハンズオン」レポート
9月3日、西新宿にてDockerハンズオンが開催されました。多数のご応募をいただいた中から抽選で約20名の方向けにDockerを体験していただくという勉強会です。
きっかけ
一番最初のきっかけは当さくらのナレッジで書いたレッツトライ!夏休みに覚えるDockerです。こちらの記事が幸いにしてはてなブックマーク数が300を越え、多数の方に見ていただきました。そのはてブコメントの中で、
というのがあり、それを踏まえて筆者が
需要があれば、この記事にあるような内容をまとめて勉強会でお話もできます。ぜひお声がけくださーい。 via レッツトライ!夏休みに覚えるDocker - さくらのナレッジ http://t.co/yoqOPs1dGo
— MOONGIFT (@moongift) August 6, 2014
と書いたら、さくナレ編集長に見つかり、
という流れで決まっていった次第です。はてなブックマーク→Twitter→Facebookで勉強開催の流れなんて実に今風じゃないですか?
なぜハンズオン?
Dockerというキーワード自体は2013年くらいから何度も何度も取り上げられてきてエンジニアであれば一度は耳にしたキーワードだと思うのですが、とは言え実際に自分の手で触った経験というのは多くないんじゃないかというのが私の推測です。またはちょっと触ってみて、それで終わっているという方も押印じゃないかと思います。
勉強会形式でDockerとは何ぞといった説明をする時期は旬を過ぎています。次のステージとしては実際に触れてみる段階でしょう。その中で面白さを知ったり、自分たちの業務にどう活かせるのかを考えていくべき段階にきているのだと思います。
もちろん個人でも、普段使っているWindowsやMac OSXでboot2dockerをインストールして遊んでみることはできますが、それだとなかなか面白さが体感できません。その点、さくらのクラウドを利用すればセットアップもいらず、Docker本来の楽しさ、魅力を感じていただけるんじゃないかと考えた次第です。
当日の流れ
当日の流れを簡単に触れておきます。勉強会開催の参考になれば。
さくらのナレッジ編集長のご挨拶
最初に今回の企画の趣旨、さくらのナレッジについて説明がありました。
男性9割のメディアとのことで、今回の勉強会もそのくらいの率でした。
Dockerに関する簡単な説明
Dockerと他の仮想化技術との違いを紹介しました。この辺りは既に語り尽くされている感がありますが、先日VMWare社が新しい仮想化技術を発表したこともあって、まだまだホットで革新の続いている技術だと思います。
ハンズオンの説明
今回のハンズオンでは事前に資料を作成し、それに沿って進めてもらえるようにしてありました。個々人で進み方が違いますので皆がそろってコマンドを打っているよりも理解度が深まると考えました。
ちなみに資料はGitHub上にアップロードしてありますので、CoreOSさえ用意していただければ同じように進めることができます(その際にはぜひさくらのクラウドを使ってください!)。
またWebチャットを用意していましたので、あえて手を上げて質問しづらい場合や、コマンドを確認したい時などはそちらを使ってもらえるようにしていました。
ハンズオン開始
前述の通り、資料に沿って進めてもらうようになっていましたのでハンズオンが開始してしまうと筆者はやることがほぼなくなっていました。そのため、質問や不明点(実際ドキュメントも幾つか不備が見つかっています…)に多く答えられました。
ハンズオン中は飲み物とピザ、ポテトチップをつまみつつDockerコマンドを打ち込んでいくという流れでした。その中で各テーブルを回りつつ、雑談して邪魔しつつハンズオンが進んでいきます。
ステップとしては次のようになっています。
- DockerでHello World
- WordPressを立ち上げる(1コンテナ版)
- WordPressを立ち上げる(リンク版)
- Dockerfileを作る
実際に手を動かす時間としては1時間ちょっととなっていましたので、だいたい3ステップ目くらいまでは試してもらえたようです。ステップを踏むごとに皆さんの質問の内容が徐々に高度になっていくのが面白いですね。
また予めドキュメントを用意したことで、それぞれ自分のペースで思い思いに進められたのが良かったかと思います。作業中においてけぼりになったり、逆に待ち時間が長くなることもありません。最後の方ではDockerfileを編集したり、コミットを使いながら実際にイメージを作っている方もいました。
最後に記念写真
今回は第一回ということもあり、記念にみなさんで写真を撮りました。実はさくらのクラウドのチケットは裏に桜葉愛ちゃんの目が描かれています。それを目元にかざせば誰でも愛ちゃん!な訳です。ということでパシャリ。
皆さんの感想など
最後に皆さんからいただいた感想を紹介したいと思います。全体の感想としては、
- 10票:良かった
- 7票:とても良かった
- 1票:まぁまぁ
となっており、好評だったのかなと。なお内容については、
- 13票:優しかった
- 5票:難しかった
とのことで、この辺りのバランスはなかなか難しいですが最初の一歩としては優しかったと思えるくらいのが良かったのかと思っています。
では以下感想のサマリーです。
- 実際に自分で操作しながら学べるのは純粋に楽しめた反面、目の前の操作に集中してしまって周囲やチャットでのコミュニケーションを取る余裕がなくなってしまった。
- 説明も完結で分かりやすくドキュメントも整備されており、また合間の質問にもすぐに答えていただけてハンズオンもスムーズに進みました。
- Dockerに対してもう少し勉強したいと思います。
- ハンズオンというよりも、もくもく会みたいな感じではありましたが、楽しかったです。
- GitHubに手順書があるのは良かったのですが、コマンドオプションなど一部分からないものがあったので、そのあたりの解説があるとなお良かった。
- 何気に初めてさくらのクラウドを触りました。どういう感じか知ることが出来たのはすごく良かったです。
- はじめて触るのですがすごく素直に動かすことができました!!
- 適度な内容で楽しかったです。
- チャットでも対面でも質問しやすい空気でとてもやりやすかったです。
- 資料はいいんだけど、どこがターミナルで作業していて、どこがdocker内かわかりにくいので、色分けとかされていると読みやすいかも。
- 技術的な面で言うとCoreOSを使用しているのでクラスタリングなど冗長構成(etcdとかとか)の話等もしてほしかった感じがあります。
などなど。ポジティブな感想をたくさんいただけました。
反省点、改善点
もちろん第一回ということもあって、すべてが成功裏に終わった訳ではありません。ここからは反省点であり、次回以降の改善点になります。
お箸必須
今回、ピザとポテトチップスだったのですが手が汚れる系と言うこともあってウェットティッシュを用意していました。しかし普段の開発現場を考えるとお箸を用意しておけば良かったです。
ネットワーク
今回利用した無線LANネットワークが15名を越えた辺りから突然重たくなってしまいました。半数近くの方が、個人持ち込みのポータブルルータまたはテザリングをしていたようです。これは要改善ポイントですね。
ドキュメントの不備
一応確認はしていたのですがドキュメントに不備が幾つかありました。コンソールで実行する系統の場合、結果が確認しづらいこともあるので(固まったのか、処理中なのかなど)きちんと確認しないといけないですね。
さーて次回の勉強会は?
今回は第一回!と銘打っている訳で次回に期待がかかるところなのですが、まだ全くの未定となっています。アンケートの結果からは、
- Docker
- OpenStack
- Zabbix
- Vagrant
- Chef
- Fig
- Kubernetes
- Serf
- Fluentd
などが最近の気になる技術キーワードに上がっています。この辺りを取り上げてまたハンズオン形式で体験できると面白いのかなと思ったりしています。
前述の通り、当ブログにてヒットした記事から勉強会のテーマを決めていく流れになっています。なのでぜひ当ブログをお読みいただき、興味深い記事だと思ったらソーシャルでシェアしていただければ次回の勉強会につながるかも知れません。後はこのレポート記事をはてブしていただき、その中に取り上げて欲しいキーワードをコメントしてもらっても次回につながると思います。
なおハンズオンレポをあげていただいた方もいらっしゃいますので、ぜひ生の声をご覧ください!
さくナレ勉強会レポート ~Dockerハンズオン~ - Qiita
今回ご参加いただきました皆さん、ありがとうございました!