専用サーバのHyper-VでGen2仮想マシンを作る際のポイント
Windows Server 2012 R2 Datacenter Edition が選択された専用サーバではHyper-Vの役割がデフォルトで有効になっています。さらにWindows Server 2008, 2008 R2, 2012 R2 を搭載した仮想マシンが作成済みですので、この仮想マシンのVHDディスクを使ってすぐに仮想マシンを作っていくことができます。
これらの仮想ハードディスクは c:\Hyper-V\Virtual Hard Disks フォルダに保存されています
しかし、これらの仮想マシン、仮想ディスクはGen1仮想マシンのものです。
Windows Server 2012 R2のHyper-VではGen2仮想マシンが利用でき、仮想マシンの起動などはGen2の方が高速になる可能性があるので専用サーバでも作成してみましょう。
[Link]第 2 世代仮想マシンの概要 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn282285.aspx)
Windows Server 2012 R2 の ISO ファイルを入手する
仮想マシンを作成してOSをインストールするにはISOファイルが必要です。Windows Server 2012 R2 インストールメディアのISOファイルは Volume Lisence 用や MSDNサブスクリプションで入手できるものでも大丈夫です。もしどの方法でも入手できない場合は評価版のISOファイルでも構いません。
[Link]評価版のダウンロード:Windows Server 2012 R2 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/dn205286.aspx)
仮想マシンの自動ライセンス認証(AVMA) を利用する
Volume Lisence 用やMSDNサブスクリプション向けのISOファイルをインストールした場合はインストール時にシリアルキーの入力が必要ですが、さくらの専用サーバではSPLAというライセンスプログラムが適用されているためVolume Lisenceなどのシリアルキーを利用することができません。ですので今回は仮想マシンの自動ライセンス認証(AVMA)を利用します。
AVMAはWindows Server 2012 R2 から搭載された新機能で、Hyper-V のホストOSが Windows Server 2012 R2 Datacenter Edition の場合、仮想マシンの Windows Server 2012 R2 のインターネット経由や電話によるライセンス認証を省略することが可能になります。
さくらの専用サーバでは Windows Server 2012 R2 の Datacenter Edition を選択するとこのAVMAを利用することができます。
AVMAを利用するには、仮想マシンのWindows Server 2012 R2に割り当てるシリアルキーを以下のページに記載されているキーを利用するだけです。
ですので、Windows Server 2012 R2 のインストール時にAVMA用のシリアルキーを入力するか、インストール後にAVMAシリアルキーに切り替えることで適用できます。
[Link]仮想マシンの自動ライセンス認証 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn303421.aspx)
評価版のWindows Server 2012 R2 にAVMAを適用するには
Volume License などのISOを利用してWindows Server をセットアップした場合はウィザードの中でシリアルキーを入力しますが、評価版のISOを利用した場合はシリアルキーを入力せずにセットアップが完了します。ですので評価版のISOを利用した場合は一度セットアップを完了させた後にシリアルキーの切り替えが必要です。この場合はDISMコマンドによって切り替えを行います。
以下は仮想マシンのOSを評価版からDatacenter Editionに変更してAVMAを適用する場合の例です。
DISM /online / Set-Edition :ServerDatacenter /ProductKey:Y4TGP-NPTV9-HTC2H-7MGQ3-DV4TW /AcceptEula
AVMAが動作していることを確認する
AVMAはAVMA用のシリアルキーが利用されている仮想マシンが起動したときにライセンス認証を自動的に行います。
その際、ホストOSにはイベントログが出力されています。
このイベントログを確認することでAVMAが動作していることを確認できます。
このAVMAを利用することでGen2仮想マシンを作成することが可能になります。Gen2仮想マシンでは起動の高速化やセキュリティレベルの向上などが可能になりますので、ぜひ利用を検討してみてください。