オンラインイベントの会場としてマイクラサーバーを立ててみた話
みなさんこんにちは、はやし(ま)です。
今回は、最近当社が取り組んでいる「さくらのマイクロコミュニティ」、及びそのマイクロコミュニティの一つである「マイクラサーバー管理者の会」のご紹介、そして、このイベントの中でマインクラフト(マイクラ)サーバーを会場として立ててみた話をお届けいたします。
※この記事をお読みいただく際の注意事項
このページの情報は、Mojang社の公式情報ではありません。また、このページの手順でマインクラフトマルチサーバーを構築した際にもし問題が発生した場合、Mojang社は無関係であり、また当社は責任を負う事ができかねる点、予めご了承ください。
また、この記事ではマインクラフトJava版バージョン1.18.1(2021年12月の記事作成時点における最新バージョン)をもとに記事を書いています。マインクラフト等のバージョンアップにより、本記事の内容が使用できなくなる可能性があります。あしからずご了承ください。
目次
「さくらのマイクロコミュニティ」とは
昨年から日本においても急拡大した新型コロナウイルスの影響により、多くのイベントがオンライン化を余儀なくされることとなりました。オンラインイベントは遠方からでも気軽に参加できるというメリットはありつつも、熱量高い会話が生まれづらい、という課題があるのではないでしょうか。
この課題に対し、テーマをぐっと絞り込むことにより、活気あるコミュニケーションが生まれる場を作ろう!ということでスタートしたのが「さくらのマイクロコミュニティ」です。現時点では「CLI/APIユーザの会」と、今回取り上げる「マイクラサーバー管理者の会」の2つが継続的に開催されています。イベントの告知は当社のconnpassグループで行っていますので、これらのテーマに興味のある方はぜひご参加ください。
「マイクラサーバー管理者の会」とは
「マイクラサーバー管理者の会」は、さくらインターネットのサービスでマインクラフト(マイクラ)のマルチプレイサーバーを運営している人、マインクラフトを教育に利用している人、及びそれらに興味がある人を対象としたコミュニティです。
これまでに2回イベントを開催しています。セッションではサーバー管理者の方や教育版マインクラフトに詳しい方にお話を伺い、その後みんなで交流したりしています。比較的初心者向けの内容から上級者向けのものまで幅広い内容となっていますが、第2回からは前半を初心者向け、後半を上級者向けと分け、どちらか一方だけ参加することも可能となっています。
マイクラサーバーをオンラインイベントの会場として用意してみようと思った経緯
前述のように、多くのイベントがオンライン化を余儀なくされ、日々数多くのオンラインイベントが開催されるようになりましたが、「オンラインイベント」と一口に言っても、いろいろな形態があるのではないかと思います。
現在は多くのオンラインイベントが Zoom か YouTube で行われている状況かと思います。これらのイベントも楽しいものではありますが、オフラインイベントと比べると、やはりコミュニケーション量は非常に限られたものとなってしまうと感じています。
そういったオンラインイベントには新たな楽しみ方もあり、それはそれで良いと思う反面、オフラインイベント好きの私としては、もっと自由にコミュニケーションしたい!という気持ちがあります。
そういったツールやサービスも、ブラウザだけでお手軽に使えるものから VR バリバリのものまで既にたくさん出てきてはいるのですが、機能面や操作面や機材面(あと価格面)等、様々な要因により、なかなか採用に踏み切るにはハードルが高い状況となっています。
しかし、このコミュニテイはマイクラのコミュニティなので、少なくとも参加者はマイクラを知っている人ばかり。これを利用しない手はない!というわけで、参加者のみなさんに自由に入っていただけるマイクラサーバー(Java版)を立ててみることにしました。なお、音声やテキストのコミュニケーションには Discord を併用しました。
マイクラサーバー構築のポイント
今回は「さくらのクラウド」でサーバーを用意しました。
以前自分が書いた記事を見ながらCentOSバージョン7の環境にインストールしようとしたところ、いくつか変更点がありましたので、以下にポイントとコマンド例をまとめます。
ポイント1:Java の新しいバージョンのインストールが必要
マインクラフトの最近のバージョンから Java の新しいバージョンが必要となるようでしたので、バージョン17をインストールしました。
ダウンロード
curl https://download.oracle.com/java/17/archive/jdk-17_linux-x64_bin.rpm -O
インストール
yum install jdk-17_linux-x64_bin.rpm
ポイント2: ファイアウォールの設定方法が変更
前述の記事では CentOS のバージョンが6となっていましたが、今回用意したのは CentOS のバージョン7であったため、firewall-cmd コマンドでマイクラが使用するポート(25565/tcp)を開放しました。
TCPのポート25565を開放
firewall-cmd --permanent --add-port=25565/tcp
設定を再読込
firewall-cmd --reload
マイクラサーバーのダウンロードアドレスが変更
今回は記事執筆時点で最新となるバージョン1.18.1をダウンロードします。マイクラサーバーのバージョンによってアドレスが変わるようです。公式サイトのダウンロードページの内容をよく読み、よろしければダウンロードリンクのアドレスを確認の上ダウンロードします。
ちなみにJava版については最近脆弱性の問題が発生しましたが、バージョン1.18.1 は脆弱性対応済みのバージョンとなっております。
マイクラサーバーのダウンロード
curl https://launcher.mojang.com/v1/objects/125e5adf40c659fd3bce3e66e67a16bb49ecc1b9/server.jar -O
マイクラサーバーのファイル名が変更
「server.jar」というシンプルなファイル名になっていました。
マイクラサーバーを起動
java -Xms1024M -Xmx1024M -jar server.jar nogui
さくらのクラウドにはコンソール機能があるので、コンソールからマイクラサーバーを立ち上げることによりマイクラサーバーが起動した状態を維持できます。
以上で、マイクラサーバーを立ち上げることができました。
イベントで使ってみた感想
前回は Miro を使って付箋でコメントを書いていただいたところを、看板でコメントを書いていただくようお願いしました。看板は一度入力した内容を修正することができない為少し不便ではありましたが、それでも10人余りの方々がサーバーに入ってきてくれました。そして、最後には記念撮影をしました。
おまけ:マイクラサーバー管理コマンド豆知識「夜にならなくする方法」
夜になるとまわりも見えにくいしゾンビ等も湧くしということで、ずっと晴れた昼にする方法を参加者の方に教えていただきました(感謝!)。
(お昼ではない時は、まずお昼にするコマンドを実行します) /time set day (そして、昼夜のサイクルを止めます) /gamerule doDaylightCycle false (天気についても同様に、まず天気が悪い時は、晴れにするコマンドを実行します) /weather clear (そして、天気が変わらないようにします) /gamerule doWeatherCycle false
次回に向けて
というわけで、色々反省点はありつつも、なんとかマイクラサーバーをオンラインイベントの会場として立ててみることができました!
ぜひ、次回も用意できればと思います。