さくらインターネットにおけるライブ配信や動画制作の取り組みのご紹介

こんにちは、クラウド事業本部の仲亀です。
今回は、さくらインターネット社内での動画制作や配信に関する取り組みについて紹介します。

この記事は、さくらのアドベントカレンダー2022 18日目の記事です。

コロナ禍で高まる配信需要

さくらインターネットでは、自社主催でさまざまなイベントを開催しています。テック系の勉強会や営業主催のセールスイベントまで、さまざまなイベントが1年を通して開催されています。

これらのイベントの多くはオフラインで社内外の会場を利用して開催していましたが、コロナによってこれが難しくなりました。その結果、イベントをオンラインで届ける「ライブ配信」の需要が社内でも高まりました。

イベントのオンライン化

以下のグラフは、イベント管理サイトconnpassに登録された、「さくらインターネット」グループ管理下のイベント(計127件)を、開催場所ごとに分類したものになります。

オレンジとグレーの棒グラフがオフライン開催(自社オフィスまたは外部のイベントスペースなど)で、青の棒グラフがオンラインイベントを表しています。これを見ると一目瞭然で、2020年から一気にオンラインイベントが増えていることがわかります。というか、ほぼオンラインイベントだけですね。

2019年までのイベントは、その多くはオフラインのみの開催で、オンラインで視聴可能なイベントはほぼありませんでした。私が関わっていたところでは、以下の2019年11月のイベントが初めてオンラインへの配信もチャレンジしたイベントでした。

その後、コロナが急速に拡大し、多くのイベントが中止となる中で、イベントのオンライン化に舵を切ることになりました。

また、2020年は配信ナレッジが少なく、Zoomミーティングを外部に開放したり、YouTube配信機能を使ったライブ配信がほとんどでした。しかし、2021年頃からはOBS等を使った配信が増えてくるなど、より高品質な配信が増えてくるようになりました。

オンラインを前提としたオフィスづくり

実はさくらインターネットのオフィスづくりは、この数年で大きく方向性が変わっています。

オンラインイベントに耐えられるオフィス

さくらインターネットの東京支社は、2021年はじめ頃にオフィスの縮退を行いました。今までは3.5フロアを利用していたものを、1.5フロアまで減らしました。これは、オンライン化による出社率の減少などを受けてのものになります。

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このとき、事務所としての機能以外に新たな機能が加わりました。それは「大きなイベントスペース」と「配信スタジオ」です。配信スタジオはその名の通り、配信にかかわる機材や、簡単なグリーンバックなどを設置して、「簡単にちょっとリッチな配信や収録ができる」場所を作りました。

このような設備は、今後も継続するイベント開催において配信がとても重要であることから設置されました。ちなみに、特に前述のグリーンバックは、営業がウェビナーを開催するのに、「ちょっときれいな映像を撮りたい」という場合に大いに活用されています。

また、従来のオフィス構成では、参加者が30人を超えるような大規模なイベントを実施するには、来訪用の会議室は手狭で、外部のイベントスペースを借りて実施していました。これは参加者を入れるイベントもそうですし、一般参加者がオンラインだとしても、スタッフ部屋としても手狭でした。

これを改善するために、非常に大きなオープンエリアが設置され、これを利用してさまざまなイベントを自社オフィス内で完結して開催することができています。

動画制作の内製化

さて、ライブ配信以外に大きな変化としては、動画制作の内製化が挙げられます。主に広報活動などの目的で動画が作られることがあるのですが、これの一部を内製化しています。

動画制作チームの発足

もともと、社内では実は少しだけ動画の内製化が行われていました。というのも、映像関係の会社から転職してきたメンバーが社内におり、彼がデザイン業務の傍ら動画制作を行っていました。

しかし、動画制作という非常に高負荷な業務を個人に任せるのには限界があることや、社内でのナレッジの共有化などを理由に、チーム化してこれらを解消することになりました。

動画制作チームは、2021年秋頃より発足したばかりの新しいチームです。まだまだ受け付ける依頼の件数や稼働量も少ないですが、個人ではなくチームで業務を行うことで、より効率的に動画の内製化を実現しています。

このチームでは、社内で求められる動画に関するさまざまな依頼を受け付け対応します。単なる動画の作成から、動画制作のアドバイス、収録済みのウェビナー動画の編集、YouTubeチャンネルの管理などさまざまです。

リモートワークにおける動画制作

現在は私を含めて3名のメンバーが所属しているのですが、それぞれ東京、大阪、石川に在住しています。よって、基本的に編集業務などはすべて各自の自宅で行い、撮影がある場合に集合するという方法をとっています。

発足当初は、ほぼオンラインな状況で進められるのか心配でしたが、毎週実施している定例MTGや、さまざまなしくみを活用することで不安を減らすことができました。

特に大きな要素が、データの保管場所です。
撮影された動画データは、そのサイズが非常に大きく、1回の撮影で数百GBを消費することは当たり前です。このようなデータを、オンラインのメンバー同士で利用できるようにするため、「Nextcloud」というOSSを利用しました。

Nextcloudは、いわゆるセルフホスト型のクラウドストレージで、感覚的にはOnedriveやDropboxと同じように利用できます。これを、弊社のさくらのクラウドにデプロイし、各自のPCにNextcloudのクライアントをインストールして利用しています。

Nextcloud公式サイト

さくらのクラウドを活用する大きな理由として、ネットワーク課金が無いことが挙げられます。さくらのクラウドでは、ネットワーク転送量に対する課金がありません。そのため、動画データのような大容量のデータを転送しても、課金が膨らむことがないため、そのようなケースにおいては非常に親和性が高いと改めて感じました。

Nextcloudを使うことで、動画データは基本的にオンラインで保管され、いつでもすぐに取り出せる状態になりました。併せて、Adobe Premiere Pro で利用できる「チームプロジェクト」という機能を使うことで、プロジェクトファイルを簡単にチーム内で共有したり、同時編集ができます。

また、動画データはNextcloudに保存されているため、データが手元になくてもすぐにダウンロードして利用できます。そのため、1本単発の動画でも、編集者が体調不良等で動けなくなった場合や、業務稼働率の関係から手が足りなくなったときにフォローが出来る体制があります。

配信や動画制作の今後

これは私の個人的な考えになりますが、今後については引き続き動画や配信に力を入れていく必要があると考えています。

現在、さまざまな面で動画が求められる時代となり、メディアとして「当たり前」の時代に突入しています。企業としても、自社の魅力をいかに伝えてサービス利用を促したり、新しい人材の獲得において、動画というメディアは重要になるでしょう。

また、動画制作については現在は数ヶ月程度かけて撮影から編集まで行うことが多く、非常に時間がかかってしまっています。これを改善し、まさにYouTuberのように短期間で連続的に動画を制作して、さくらインターネットの魅力を知ってもらえるような活動を目指しています。

終わりに

今回は、弊社で取り組んでいる動画制作やライブ配信に関する取り組みについてご紹介しました。今後もさくらインターネットではさまざまなイベントや広報活動を盛り上げるためにこれらを活用していくと思います。ぜひ皆さんも、ご自宅や会社で楽しんでいただければ幸いです。