京都のIT系学生コミュニティ・CAMPHOR-の活動紹介

はじめに

さくらインターネットでは、ITコミュニティや学生の活動にサーバなどを提供する支援活動を行っています。今回はその中から、京都を拠点に活動するIT系の学生コミュニティ「CAMPHOR-」(カンファー)の活動を紹介します。CAMPHOR-の代表を務めている額見怜央さん(京都大学修士2年)と、副代表の上田蒼一朗さん(京都大学4年)に話をうかがいました。

CAMPHOR-の上田さん(左)、額見さん

CAMPHOR-の成り立ち

―― まず、コミュニティの成り立ちからお聞きしたいと思います。事前に調べたところではFacebookのページがあって、2011年ぐらいから投稿があるように見受けられます。たぶん皆さんが大学に入る前からあるんだと思うのですが、いつ頃からからあるんですか?

額見:僕は一応13期ということになってるんですけど、創始者の代の数え方はちょっと謎な部分があって、はっきりしたことはわかっていません。でも2011年にはすでに何か活動していたことはたぶん間違いないと思います。大学のサークルとは少し違って、学校に関係なく技術に興味ある学生が一つの場所に集まるというちょっと特殊な形態なんですけども、そこによく来られている方を運営メンバーにして、代々受け継がれてきたという形になります。

CAMPHOR-にはどんな人達がいるの?

CAMPHOR-のウェブサイト

―― CAMPHOR-のウェブサイトを見るとメンバーの一覧があって、いくつかの大学の人が集まって活動しているようですね。お二人は京大ですが、他にはどういった学校の方がいらっしゃいますか?

上田:やっぱり京都大学が多いかなという感じですが、結構それ以外からも来られる人は多くて、同志社大学、京都精華大学、京都産業大学とか、それから京都コンピュータ学院とか。さらに京都以外からも来られていて、大阪大学、大阪工業大学、一番遠いのはたぶん神戸大学ですね。京都が中心ですが、関西圏から幅広く来られている感じです。大学生に限定しているわけでもないので、たまに高校生が来られることもあります。

―― CAMPHOR-に入ってくる人って、やっぱり情報系の人が多いんですか? 全然違う学部の人もいたりしますか?

上田:理工系の人が多いとは思います。中でも電気・情報系が多いですが、理学部もいますね。ソフトウェアエンジニアリングとは関係なさそうかなってところだと物理系もいますね。でも数学や物理も全然関係ないっていう学部の人は、僕が知る範囲ではあんまりいないかな。昔は看護系の人などもいたとは聞いています。

額見:学部学科とは別の観点で、同じIT系といってもメンバーによって技術スタックがかなり違うので、その辺はうまく分散しながらやっています。技術的な指向は代によってかなり違っていて、フロントエンドが多い年もあれば、近年はハードウェア寄りの人も増えてたりします。

―― 額見さんは現在代表をされていますが、何年生が代表を務めるというような決まりはあるんですか?

額見:何年生がやるという決まりはないですね。運営メンバーになってからの年数が長い人がやることになりがちです。ですので、学部4年で代表になった人もいますし、博士課程で代表をやっていた人もいます。今のメンバーだと僕が一応運営メンバー歴が長いので代表をやってます。

―― ちなみにお二人は、CAMPHOR-の活動は何年ぐらいやってるんですか?

額見:自分が参加したのは学部3年のときですから4年ぐらいですね。

上田:自分は一昨年の夏ぐらいから出入りし始めて、去年の1月ぐらいから運営として活動し始めました。

額見:CAMPHOR-の場合、1回生よりも2回生以上から入ってくる人の方が多いです。ある程度、どんなことに興味があるかがわかってから入ってくる方が多いような傾向がありますね。

―― そこも大学のサークルとはちょっと違うところですね。新入生が入学したから入ってくるっていう感じでもないわけですね。

上田:むしろ、サークルの新歓とかが落ち着いてきたタイミングで出入りし始める人が多いかなという印象ですね。

CAMPHOR-の活動

学生が気軽に利用できるスペース「CAMPHOR- HOUSE」

―― CAMPHOR-の活動内容をいくつかご紹介いただけますか?

上田:主な活動としては基本的に2つに分かれるかなと思っていて、まず1つ目が「CAMPHOR- HOUSE」を運営すること、2つ目がイベントなどを開催することですね。

CAMPHOR- HOUSEは、京都大学の近くにある古民家をCAMPHOR-が借りていて、そこをコワーキングスペースみたいな形で、学生なら誰でも、開いていればいつでも来てよくて、何か作業したりとか、雑談したりとか、自由に過ごせる場所として開放しています。

CAMPHOR- HOUSEの様子 (出典)

―― これはおもしろいですね。このCAMPHOR- HOUSEは結構前からあるんですか?

上田:詳しいことは聞いていないんですが、たぶんCAMPHOR-ができたときに、そのときのメンバーが借りたんじゃないかと思うんですよね。ここはCAMPHOR-の一番重要な要素というか、「CAMPHOR- HOUSEなくしてCAMPHOR-なし」みたいなところがあるので、この家を借りて、ここでCAMPHOR-っていうコミュニティをやっていこうという形で生まれたんじゃないかなというふうに思います。

―― ある意味、サークルでいうところの部室みたいなものですね。学校のサークルはそういった部屋が用意されていることが結構あるわけですが、コミュニティが固有の部屋というか物理的な拠点を持っているケースは割と少ないかなと思っていて、そういう点で非常にユニークですね。

ハードウェア工作もできる「CAMPHOR- Make」

―― ところで、メンバーの皆さんはここに出入りして何をやってるんですか?

上田:これは完全に人それぞれ、各自の作業をするという感じですね。開発が好きな人はたくさんいるので開発をしていたりとか、あるいは大学の課題をしてもいいし、そこにいる人達としゃべっていてもいいです。

あとは最近、「CAMPHOR- Make」っていう、1つの部門みたいなものが2年前ぐらいから始まっています。CAMPHOR- HOUSEは2階建てなんですが、そこの2階の部分がCAMPHOR- Makeの場所になっていて、そこに3Dプリンターとか、CNC加工機とか、電子工作関係とか、そういったハードウェア系の人が活動するための備品が置いてあって、それを使っていろいろやることができるっていうので、最近盛り上がり始めています。

CAMPHOR- Make開設の記事 (出典)

―― CAMPHOR- Makeは物理的な場所がないとできないと思うので、場所をうまく利用した活動ですね。メンバーにはモノ作りをしたい人も多いんですか?

上田:そうですね。特に最近、ハードウェアがすごく好きな運営メンバーがいて、その人が新入生向けに「Lチカ回路を組もう」みたいなのをやったりとか、そういった感じでいろいろ活動してますね。

―― なるほど。そういうのが好きな人がいて、そのおかげで盛り上がってきたって感じですかね?

上田:設備としては2年前ぐらいから一応あったんですが、そこまで頻繁に使われてはいなかったです。でもそのCAMPHOR- Makeっていうのを聞いて出入りするようになって運営メンバーになった人がいて、その人がもっとMakeを盛り上げていきたいというので、最近いろんな備品が拡充されたりしています。

額見:僕の先輩たちの代はフロントエンドとかネイティブアプリを触っている人がほとんどで、唯一僕だけがIoTとかをやっていたんですよね。それで家にあった3Dプリンターとか半田ごてとかを持ち込んでいったら、だんだん興味を持つ人が増えてきて、という感じですね。

なので、古民家っていう一軒家だからこそできる形で、またハードだけじゃなくてソフトに詳しい人もいるので、そうしたコラボレーションもある。というわけでだんだんと活発になってくるかなというふうに思います。

イベント活動あれこれ

CAMPHOR-のイベント紹介ページ (出典)

―― もう1つの大きな活動の柱がイベントということなのですが、どんなイベントをやってるんでしょうか?

上田:いろいろあるんですが、大別すると、CAMPHOR-の単独でやるイベントと、企業の方と協賛してやるイベントの2つに分かれます。

単独のイベントの方でいうと、例えば直近でやったのが「OSSにコントリビュートするまで帰れません」っていうイベントです。OSSの軽いIssueを探して、プルリクエストを送ってみようっていうもので、OSSの開発に参加したことがないけどやってみたいっていう人に向けて、みんなで集まってやってみようという会ですね。

あとは毎年、夏休み明けぐらいにやってるインターン報告大会があります(2022年の報告大会レポート)。大学生はいろんなテック企業にインターンに行くんで、それぞれどういう経験をしたかをシェアするイベントです。単独イベントは割とゆるい感じの雰囲気でやってますね。

―― 単独イベントはどれぐらいの頻度でやってるんですか?

上田:特に決まっていなくて、本当に運営メンバーがやりたくなったときにやってるんですが、夏休みとかにやることが多いかなという感じですね。本数的には年に6回ぐらいでしょうか。

―― 結構定期的にやってますね。では、企業の協賛でやるイベントっていうのはどういう感じなんですか?

上田:これはイベントというよりは勉強会という雰囲気が強いかなと思っていて、企業で働いているエンジニアをお呼びして、その方が得意な技術をいろいろ教えてもらったりしています。最近だとサイバーエージェントさんから、クラウドを支えるインフラ技術ということでOpenStackを触ってみようっていうのをやったりとか、それから去年はサイシードさんですね。機械学習をやってるので、Stable Diffusionなどの拡散モデルをハンズオン形式で触ってみようというのをやりました。こんな形で、実際に技術を体験して学ぼうみたいな趣旨のイベントが多いかなと思います。

「【サイシード】拡散モデルで始める音声合成」イベントの様子 (出典)

―― 学生の間にこういういろんな勉強ができるのはとてもいいですね。これらのイベントもCAMPHOR- HOUSEでやるんですか?

上田:基本的にはそうなんですが、コロナ禍になったタイミングで結構オンラインにシフトしていきました。でも最近はまたオフラインでやりやすい雰囲気になってきて、やっぱりオフラインの方が参加者同士の交流とかもあったりして良いっていうことで、最近はどんどんオフラインでやっていこうという感じになってきてますね。

あとはたまにCAMPHOR- HOUSE以外の場所でやることもあります。京都にオフィスを持っている企業さんが、オフィスの見学を兼ねて会場提供してくださることがあって、そこでやらせていただくこともあります。

学生コミュニティにおけるコロナ禍の影響

―― 先ほどコロナの話がありましたが、コロナ禍はCAMPHOR-の活動にどんな影響がありましたか?

額見:CAMPHOR-って、HOUSEという物理的な空間が結構売りだったと思うんですけど、コロナ禍になってからは前みたいに集まって一緒にご飯食べたりとか、そういうことはちょっとできなくなってきました。そこで、Discordなどのオンライン空間でOBの人たちとつながれるようなことをして、それはそれでちょっと活発な新しい動きもできたかなというふうには感じてます。

―― コミュニティ内のコミュニケーションはDiscordがメインですか?

額見:SlackとDiscordを使っていて、Slackの方がメインですね。具体的な議論などはGitHub Issueを使っていて、過去にどんな議論が行われてたかもその中に全部蓄積されていて、知見もたまっています。

―― イベントもコロナ時代はオンラインでやってたんですか?

額見:そうですね。毎年1回、メンバーがどんな技術に興味あるかっていう発表会みたいなものを「CAMPHOR- DAY」という形でやっていたんですけども、そちらも会場では開催できないなっていうのでYouTubeライブを使ってハイブリッド開催みたいな形で配信したら、OBさんとか知らない人からも質問が来てワイワイと活動できました。そうしたオンライン型のイベントっていう開催もできて、そちらも活発に活動できたという経験もありましたので、コロナ禍でもうまく立ち回れる努力はできたかなと思います。

上田:初めてCAMPHOR- DAYをオンラインでやったのはたぶん2020年の3月とかで、まだそんなにオンラインイベントが浸透してるわけじゃなかったので、その目新しさもあって結構人が集まったっていうのを聞いていますね。

※参考:オンライントークイベント「CAMPHOR- DAY 2020」を開催しました

CAMPHOR- DAY 2020の様子。COMPHOR- HOUSEからライブ配信 (出典)

―― 上田さんは最初からオンラインだった感じですか?

上田:そうですね。イベントは最初からオンラインで参加した感じなんですが、CAMPHOR- HOUSEの開放は僕が出入りし始めた頃には再開していたので、僕としてはやっぱりオフラインで関わることができるコミュニティだなというふうに認識しているという感じです。

―― わかりました。コロナ禍の影響はいろいろとありつつも、それに応じてオンラインイベントなどもやって、活動の仕方をちょっと変えながらやってきたっていう感じですね。

メンバーが興味を持っている技術

―― ところで、皆さんが最近興味を持っている技術のこともお聞かせください。

上田:個人的なところで言うと、最近はCAMPHOR-で持ってるKubernetesクラスタをいろいろいじっているので、Kubernetesは最近よく使っていますね。

―― それはどういうことに使ってるんですか?

上田:CAMPHOR-でいろんなサービスを動かしています。例えばウェブサイトもそうですし、あとはCAMPHOR- HOUSEに技術書がたくさんあって、それを来館した人に貸し出しているんですが、それを管理するためのシステムもあります。それから「CAMPHOR- Social」っていうMisskeyインスタンスを最近立てまして、そういったものも動かしています。

CAMPHOR- Socialの画面

額見:僕はIoTまわりを学んで来たんですけれども、もともとCAMPHOR- HOUSEが築100年ぐらいの古民家で、鍵も昔ながらの上下スライドみたいなタイプのものだったんですけど、そこをコロナ禍の間にちょっと工事して、学生証をかざして開けられるような電子錠を導入しました。なので、何かそういった、CAMPHOR-を支えるシステムというか、例えば現在誰がHOUSEにいるのかをSlackで通知してくれるようなものとか、その辺を自動化できないかなっていうようなことを考えています。CAMPHOR- HOUSEの古民家らしい部分も残しつつ、テクノロジーを加えた空間にしたいなと考えてますので、そこをうまく、あの2階のCAMPHOR- Makeのスペースを使って、何かモノが作れたらなあと感じています。

CAMPHOR- HOUSEに導入した電子錠

―― ありがとうございます。いかにもIoTらしい取り組みでおもしろいですね。他のメンバーの皆さんもたぶんいろいろなことに興味を持っていると思うんですが、特によく話題になることはありますか?

上田:話題の幅はかなり広いんですが、例えばロボットを触っている人がいるのでロボットの話で言うと、CAMPHOR- HOUSEで最近、天井にどうやらネズミがいるというのが明らかになって、夜になると鳴き声がするみたいな話が出ました。そこで、ちょっと天井を探索したいねということになり、天井を探索するためのロボットを作って、筐体を3Dプリンターで作って、そこに基板を載せて、Bluetoothで遠隔操作できるラジコンみたいにして天井を探索しました。その結果、どうやら天井に穴があって、たぶんそこからネズミが出入りしていそうだなみたいなことがわかりました。ロボットにカメラも乗せて写真も撮り、穴がこの辺にあるね、みたいなことも調査しました。そして、最終的には大家さんに早く相談した方がいいという話になりました。そういったこともやっていますね。

天井の探索に使用したロボット(CAMPHOR- DAY 2023における発表より)

―― いろんな方がメンバーにいて面白いですね。他に、CAMPHOR-の中で流行ってるサービスとか、これが来そうだとかありましたら、教えてください。

額見:ChatGPTに課金し始めている人が僕の周りにも出てきてるんですけど、何か調べていて詰まったときにどんどん学べる環境ってのが出てきたなっていうのは、なんか便利さとこわさがありますね。自分も課金してるんですが、もうちょっとこれは戻れないなっていう感じがしています。

上田:プログラミング言語だと、やっぱりGoとかRustを使いたいっていう人が多いなという感じですね。

―― GoやRustで書きたいという話は、前に他の大学を取材したときにも出てきましたね。こういった言語を使うのは、どの辺に魅力を感じてるんですか?

上田:僕はよくGoで書くんですが、自分で書いてていいなって思うのは、よく言われる話なんですけど言語機能がシンプルなんで、特に意識しなくてもめちゃくちゃなコードにはなりにくいという点ですね。あとは、僕は低レイヤーな部分が好きなので、その点で見るとGoってLLVMとか使わずに完全に独自なビルドシステムを持ってて、リンカまで全部独自のものを使っていたりとか、それからgoroutineっていうめちゃくちゃ賢い非同期ランタイムを持っていたりとかっていうところがすごくおもしろいなっていうふうに感じますね。

それから、Goが学生に人気なのは、インターンでGoを使うケースが多いというのもあるのかなと思います。インターンの募集要項を見ると「Goで書きます」っていうのが非常に多いので、学生で何かエンジニアっぽいことをしようと思うと、やっぱりGoで書く機会が多くなるのかなというふうに思いますね。

―― ちなみに、大学の授業ではGoなどは教わるんですか?

上田:いや僕は大学ではまったく書いたことないというか、授業では全然そういうのは出てこないですね。

―― そうなんですね。授業でのプログラミングはどの言語で書くんですか?

上田:僕が入ったときは、「プログラミング入門」っていう1回生がやるやつではJavaをやったんですが、最近はPythonに変わったそうです。あと2回生のときに「プログラミング言語」っていう授業でいろんな言語の考え方を学びましょうっていうので、CとJavaと、あとOCamlですね。OCamlは京都大学にOCamlが好きな教授がいて、その影響ですね。

―― なるほど。Rustも出てこないんですよね?

上田:Rustも大学で書いたという話は聞かないですね。研究室でやってるという話はあると思います。

―― ありがとうございます。こういうのはちょっと年代が感じられておもしろいですね。

これからどんなことをやっていきたいか

―― 最後に、これからCAMPHOR-の活動としてこんなことをやりたいとかあったらお聞かせください。

上田:個人的にはやっぱりコロナの打撃は結構あったのかなと思っています。過去のGitHubとかの履歴などを見てると、2017〜2018年ぐらいの頃が多くの人が出入りしていたように見えていて、その頃と比べると人の出入りは減ったのかなというふうに思っているので、やっぱりいろんな人に来てもらいたいなということを考えています。

なので僕としては、それを踏まえてやりたいなと思ってることが2つほどあって、まず1つは、CAMPHOR-っていうのが学生の集まりで、すごく流動性の激しいコミュニティなので、CAMPHOR-は特定の技術スタックでやっているみたいな感じにとらわれたくないというのが結構あります。ウェブ開発をやっている人もいればインフラをやってる人もいるし、ハードウェアをいじってる人もいるんで、いろんな人が出入りできるし、過去のイベントを見てくださればわかりますがすごく幅広い内容のイベントをやってるので、「自分はこの技術スタックだからCAMPHOR-とはちょっと合わなさそうだな」みたいなのがあまりないようにできたらいいなというのを考えています。

CAMPHOR-のTwitterアカウントで告知されていた新歓イベント

もう1つは、魅力的なイベントをたくさん開きたいなというのを思っています。直近でやろうとしているものだと、僕はISUCONが好きなので、ISUCON講習会などを開いてみたいです。ISUCONは敷居が高くてやりづらいと感じている学生も結構多いのかなというふうに思うので、そういったものに参加する取っ掛かりになるようなイベントを作りたいなというのを構想しています。

あと、これは構想段階なんですが、最近、スターリンクを使って屋外で簡単にインターネット環境を作れますよね。京都ってすごく魅力的な屋外の場所がたくさんあります。大文字とか鴨川とか。大学生はみんなそういうところで遊んだりしているので、そういった場所でハッカソンを開いたらすごくおもしろそうだなっていうのを、ぼちぼち考え始めているところです。

―― それはおもしろそうですね! 額見さんはどうですか?

額見:僕はもともとハードウェアから入ったのでフロントエンドとかネイティブアプリの知見がなかったんですけど、CAMPHOR-は同期や先輩方との横のつながり・縦のつながりみたいなものが活発にあるので、みんなでハッカソンとか出たらいいかなっていう話をしています。お互いの強みを生かしてサービスを作ったり、ハッカソンで何かモノを作るっていうことができたら、お互いに別領域も学べるきっかけにもなっていいなと思います。

―― ありがとうございます。いろんな学年の人がいるという縦のつながりと技術的な部分での幅広さが同じグループの中で行われていることで、他の人がやっていることを知ることが勉強になるっていうところが非常に良い点かなと思いました。

おわりに

今回は京都を拠点に活動するIT系の学生コミュニティ「CAMPHOR-」の活動をご紹介しました。CAMPHOR-の拠点であるCAMPHOR- HOUSEは、学生であれば自由に利用することができます。開館している日時はCAMPHOR-のスケジュールに載っていますので、そちらを参照の上、ぜひ訪問してみてください。

そして、今回の記事では詳しくはご紹介できませんでしたが、さくらインターネットではCAMPHOR-の活動を支援するために、さくらのクラウドを提供しています。CAMPHOR-の皆さんがさくらのクラウドをどのようなことに使っているかは、また機会を改めて紹介できればと思います。お楽しみに!