ドメインとは?ドメインの意味と独自ドメイン取得のメリット

Webサイト上でテキストリンクやバナーリンクをクリックすれば、ちゃんと指定されたリンク先のページに飛ぶ…、当たり前のことだと感じますが、これはインターネット上にある膨大なWebページ全てに、きっちりと「住所」が割り振られているからできることです。今回は、その住所=「ドメイン」に関するお話と、自分自身の住所である「独自ドメイン」を持つメリットについてご紹介します。

ドメインとは

前述のように、「ドメイン」とはインターネット上の住所のようなものです。全てのWebサイトにはユニークなドメインが割り当てられ、同じドメインは世界に2つとありません。

そもそもインターネットに接続されたコンピュータは、個々を特定するために、「IPアドレス」というユニークな数字群を持っています。IPアドレスは「198.51.100.0」のように表記されますが、数字の羅列のため人間には非常に使い勝手の悪いものです。そのためIPアドレスをドメイン名に置き換え、使いやすくしています。
Webサイトのアドレス(URL)で表すと、「http://example.com」であれば「example.com」の部分がドメインです。

独自ドメインとサブドメインの違い

独自ドメイン

誰でも自分のWebサイトを持ちたいと思ったときは、Webサイトの住所であるドメインに好きな名前をつけることができます。これが「独自ドメイン」です。好きな名前といってもドメイン名はもちろん重複不可なため、先に自分が使いたいドメイン名を他人に使われている場合は、違うドメイン名でドメインを取得するか、欲しいドメイン名を持っているドメイン所有者に譲ってもらうことになります。

サブドメイン

独自ドメインが住所、つまりインターネット上に自分の土地を持つようなものだとするなら、サブドメインは、その土地を区分けした一区画を指します。独自ドメインの下位階層であることを意味し、管理者はさまざまな目的の下、その一区画(サブドメイン)ごとにWebサイトを持てます。
例えば、「さくらインターネット」が運営している「さくらのナレッジ」のURL「https://knowledge.sakura.ad.jp/」の中でドメイン名は「sakura.ad.jp」、サブドメイン名は「knowledge」です。

SEO視点からみた独自ドメインの取得メリット

【1】資産になる

独自ドメインのWebサイトで日々ユーザーに有益なコンテンツを提供すれば、自然とナチュラルリンクが貼られるでしょう。積み重なったナチュラルリンクは、SEO上の大きな資産です。

一方、サブドメインによる運営でもナチュラルリンクは貼られるかもしれませんが、サブドメインではWebサイトを手放さなければならないリスクがあります。

例えば、無料ブログサービス提供者のドメインの中に、自分のサブドメインをもらってブログを運営しているとしましょう。上位階層である独自ドメインが自分のものではない場合です。もし、無料ブログがサービス提供を終了しドメインが削除されたら、サブドメインも削除されてしまいます。その点、独自ドメインのWebサイトは自分で管理運用ができるため、せっかくの資産を急に手放さなければならないことはありません。

【2】ドメイン名内のキーワードはランキング要素の1つ

ドメイン名(に含まれるキーワード)とWebサイト内容を一致させることで、そのWebサイトにおける重要キーワードやコンテンツ内容が明確に検索エンジン側に伝わります。検索エンジンはユーザーの求めている結果を表示するためにドメイン名内にあるキーワードを参照し、それをランキング要素の1つとしているのです。
先日、Googleが『検索結果を評価するガイドライン』を発表しました。(参照サイト「Googleアルゴリズム一覧:検索順位にプラスに働く内部SEO要因74項目」)その中でも、「ドメイン名にキーワードが含まれる」は100%、「ドメイン名とキーワードが完全に一致」は70%、ランキング要素に反映される信ぴょう性が高いといわれています。

また、ドメイン名に重要なキーワードを含めることにより、URLでリンクを貼ってもらったときのアンカーテキストに重要なキーワードが含まれることになります。これはSEOの観点からとても有効です。

【3】不要なSEO的リスクを避けられる

1.本体ドメインへのペナルティーがサブドメインにも影響

例えば、無料ブログサービスのサブドメインでWebサイトを運営していたときに、独自ドメインの所有者であるブログサービスがSEO対策の一環として検索エンジンの推奨していないことを行い、ペナルティーを受けてランキングを下げられてしまったとします。すると、自分には全く責任がないにも関わらず、サブドメインで運営しているブログのランキングも、下がってしまうのです。
サブドメインによる間借りではなく、ご自身の独自ドメインで運営していればこのようなリスクは避けられますし、仮に何らかの理由でペナルティーを受ける事態になったとしても自分がドメイン所有者としてペナルティー解除申請ができます。

2.「QDD」により上位表示されないリスク

また、検索エンジンがランキングを決めるアルゴリズムの1つに、「QDD(Query Deserves Diversity)アルゴリズム」というものがあります。これは検索エンジン側が、ユーザーが入力した検索キーワードに対して多様性のある検索結果を返そうとする仕組みのことで、このアルゴリズムにより検索結果ページに同一のドメインは表示されない傾向があります。
つまり、とあるキーワードで上位表示を狙うサブドメインが2つあった場合、検索結果に反映されるのは1つのサブドメインだけである可能性が高いです。結果として、サブドメインで運営していたがために、同じドメイン内で厳しい競争にさらされることになります。

おわりに

ここまで見てきたように、独自ドメインは資産を構築することにつながり、SEO的なメリットもあります。そして何といっても、自分のサイトは他人のドメインに間借りしてではなく、ご自身で決めたドメインで運営したくないですか?
インターネット上で自営のビジネスをやる場合は、ドメイン名で信頼度を図られることもあります。モール参加ではなくオリジナルサイトとしてビジネスを行いたい場合、独自ドメイン取得は必須といえるでしょう。ぜひあなたも独自ドメインでのWebサイト運営にチャレンジしてみてください。