ドメインの種類はどうする?SEOを意識した独自ドメイン名の決め方

ブログやWebサイトを運営するなら、やはり世界で1つの、自分で決めた独自ドメインを使いたいですよね。印象的なドメイン名にしたいものですが、独自ドメイン名を決める際にはルールや、SEO的に有利となるようなポイントはあるのでしょうか。ここではドメイン登録のルールや独自ドメイン名の決め方についてご紹介します。

ドメイン登録のルール

【1】英数字ドメイン(例:www.example.com)

英数字ドメイン名に使用できる文字は、半角英数字(a~z、0~9)とハイフン「-」のみです。ピリオドで区切られた各要素は「ラベル」と呼ばれますが、ラベルの先頭と末尾にハイフンを使用することはできません。また、ドメイン登録の際、小文字と大文字を使い分けても、同じ文字として扱われます。
ドメイン名の長さは、ピリオドを含めて全体で253文字以下に押さえてください。また、1つのラベルの長さは63文字以下に設定する必要があります。

【2】日本語ドメイン(例:日本語ドメイン登録.com)

日本語ドメイン名は、半角英数字、ハイフンに加えて全角ひらがな・カタカナ・漢字が使用することができます。その他「・」「々」「ー」などの記号も使用可能です。1つのラベルの長さは15文字以下にしましょう。

TLD(トップレベルドメイン)の種類と決め方

【1】TLD(トップレベルドメイン)の種類

ドメインの最も右側に位置するラベルを「TLD(トップレベルドメイン)」と呼び、大きく「gTLD(generic TLD:分野別トップレベルドメイン)」と「ccTLD(country code TLD:国コードトップレベルドメイン)」に分けられます。

・gTLD(generic TLD:分野別トップレベルドメイン)

gTLDは、文字通り分野別に分類されたTLDです。誰でも登録可能で、皆さんもよく目にするであろう「.com」や「.net」「.info」「.org」の他、教育機関用の「.edu」、米国政府機関用の「.gov」、米国軍事機関用の「.mil」、ビジネス利用者が使う「.biz」などがあります。

・ccTLD(country code TLD:国コードトップレベルドメイン)

ccTLDは、国や地域別に分類されたTLDです。原則として、ISO(国際標準化機構)のISO3166で規定された2文字の国コードを使用します。例として、「.jp(日本)」や「.us(アメリカ)」「.eu(ヨーロッパ連合)」の他、「.uk(イギリス)」「.de(ドイツ)」「.fr(フランス)」「.cn(中国)」などがあります。

また、ラベルに地理的名称を用いた「地理的名称(地名)gTLD」というTLDもあり、地方名(日本であれば都道府県名)や都市名が利用されます。2014年から「.tokyo(東京)」や「.yokohama(横浜市)」などの地理的名称gTLDが取得可能となり、話題になりました。

【2】どのTLD(トップレベルドメイン)を選ぶべき?

では、検索エンジンに対して強みを発揮するTLDはあるのでしょうか?Googleがウェブマスター向けに発表している公式情報では、検索エンジンはどのTLDも平等に、同じように処理するといわれています。
「.kyoto」「.earth」「.film」「.fans」「.健康」などなど、次々に登場する新しいgTLDも、「.com」「.org」など従来からあるTLDも、その他どのTLDであっても同じウェイトで処理されます。SEO的には、どのTLDを選んでも関係ありません。

ただし、Webサイトを訪れたユーザーの心象を考えれば、「.com」「.net」「.jp」など、メジャーなTLDを選んだ方が安心感を与えられるため、おすすめです。

独自ドメイン名を決めるポイント

【1】サイトテーマが分かる内容

顔の見えないインターネットの世界だからこそ、Webサイトを訪れるユーザーに感じてほしいものは、「安心感」や「信頼感」です。Webサイトにある全ての情報から、ユーザーはそれを感じ取ります。ドメイン名も例外ではありません。
サイトテーマに合致したドメイン名は、ユーザーに対する安心感や信頼感のアピールになると共に、検索エンジンに対してもサイトテーマを分かりやすく伝える役割を果たします。
ドメインを見てもサイトテーマが全くわからない場合、ユーザーは「このWebサイトは、何をしたいサイトなのかな」と疑念を抱くでしょう。また、検索エンジンのランキングを決める要因の1つとして、ドメインにキーワードが含まれているかどうかも関係するといわれています。ドメイン名には、サイトテーマを表すキーワードを含めることをおすすめします。

【2】短い単語でシンプルに

ドメイン名は、「覚えやすく」「入力しやすい」名前にしましょう。ドメイン(URL)は検索結果にも表示されるものです。シンプルなドメインは目に飛び込んできやすく、またその中にブランド名やサービス名などの「サイトテーマ」が入っていれば、ユーザーがクリックしてくれる確率も高まります。
検索結果ページで、「URLはタイトルとスニペット(説明・要約部分)の次に見られている」という調査報告もあります(『サーチエンジン検索結果ページにおける視線情報の分析』JSIK:Vol.19(2009),No. 2より)。短くシンプルなドメイン名を心掛けましょう。

【3】日本語ドメインはSEOに有効か?

日本語ドメインは、検索結果ページでかなり目を引きます。日本語ドメイン名に検索キーワードを含めることで分かりやすさが増し、ユーザビリティの観点からもクリックされやすいこともメリットです。企業にとっては、ブランド名やサービス名を覚えてもらいやすいでしょう。

SEO的には、一時期ブームになるなど、日本語ドメインはSEO対策に有効であるといわれた時期もありました。しかし、それも今では落ち着いており、日本語ドメインにはデメリットも多く存在するため、取得はおすすめしません。
通常、ブラウザのアドレスバーで見る限りでは日本語に見えていますが、内部では「Punycode(ピュニコード)」と呼ばれる英数字に変換して処理されています。これは意味を成さない英数字の羅列で、長さも長くなりがちなため、日本語ドメインは非常に管理しづらいです。さらに、文字列が長い「Punycode(ピュニコード)」でリンクを貼ることを手間に感じる方が多く、リンクを取得しづらいというデメリットも見過ごせません。
また、メールアドレスに日本語ドメインは使用できないため、アットマーク以降はこの「Punycode(ピュニコード)」が適用されます。見た目も悪く、送信相手にスパムと間違われる可能性も高くなるでしょう。
先述の通り日本語ドメインにはデメリットが多いため、基本的には英数字ドメインを取得することをおすすめします。

おわりに

独自ドメイン名は、ユーザーが利用する重要なキーワードを含めた、短くシンプルな英数字にすることがベストでしょう。そして、これこそがSEO的にも正しいドメイン名の決め方です。
ドメイン名は1度決めたら変更できません。上記を参考に、じっくりと気に入った独自ドメイン名を決めてください。