今回はMagentoの商品管理機能について解説をしたいとおもいます。

Magentoは標準で6種類の商品を扱うことができます。
また、商品に関連付けるパラメータ(属性と言います)を管理者が定義できる機能と、その属性の組み合わせをテンプレート化する「商品テンプレート」という機能が用意されています。

Magentoに用意されている商品タイプ

Magentoには標準で以下の6種類の商品タイプが用意されています。

  • シンプル商品
  • コンフィグ商品
  • グループ商品
  • セット商品
  • 仮想商品
  • ダウンロード商品

もちろんサードパーティ製のエクステンションを導入したり、自社開発することでさらに多くの商品が扱えるようになりますが、今回は割愛します。詳しくは弊社サイトのブログ記事「Magento2 商品管理方法<導入編>」をご覧ください(長いので・・・)。

各商品タイプの違い

商品タイプの違いを表にまとめました。
よく使うのはシンプル商品やコンフィグ商品です。
普通の物販サイトの場合はこの2種類だけで対処できることが多く、必要に応じてセット商品を使用します。デジタルコンテンツ系のサイトの場合は仮想商品やダウンロード商品を主に使用し、こちらも必要に応じてセット商品を使用します。
グループ商品はあまり使うケースがありませんが、規格違いの商品を一括でカートに入れたいような用途では重宝するかもしれません。

シンプル商品
コンフィグ商品 グループ商品 セット商品 仮想商品
ダウンロード商品
在庫の保持
× × ×
重量の登録
× × ×
×
価格の登録
×
カスタムオプションの登録
× ×
子商品の自動作成
×
× × ×
×
セット構成の定義
×
× × ×
×
セット構成への関連付け
× × ×
ダウンロードデータの登録
× × × × ×

商品の登録・更新方法

商品を登録・更新する場合は、管理画面メニューの「商品」から「カタログ」を選びます。

既に登録済みの商品が一覧に表示されるので、編集する際は行もしくは右端の「編集」をクリックします。

新規作成する場合は右上にある「新規商品の追加」ボタンをクリックしてください。

商品の登録・編集画面は基本的に同じ画面構成になっています。
赤い※印がついている必須項目を埋めていけば、商品を登録・編集できるようになっています。

Magentoで商品を登録する際のポイント

Magento1系では商品を登録する前にどの商品タイプ(種別)を作成するのかを選ぶステップが商品作成時の最初の画面として用意されていました。

このステップはMagento2では廃止され、商品タイプを選択しなくても商品を登録することができるようになりました。
反面、「あれ、このタイプの商品を作るときはどうすればいいんだっけ?」となりやすい状態になっています。

そこで「こういうときはこうする」という方法をまとめました。皆さんの参考になれば幸いです。

重量を入れないと仮想商品になる

Magento2では重量を指定せずに商品を登録すると、仮想商品として登録されます。
もちろん後で重量を指定すれば普通のシンプル商品に変更できますが、物販の場合は忘れずに商品の重量を登録するようにしてください。

ダウンロード商品を作るときは、重量を指定してはいけない

ダウンロード商品を作成する場合は、先ほどとは反対に重量を指定してはいけません。
商品編集画面上にも次図のようにガイドが出ていますが、デジタルコンテンツであるダウンロード商品に重量があるのは不自然です。

ダウンロード商品を作成する場合には、ダウンロードデータをアップロードすることも重要ですが、商品の重量を「なし」にすることを忘れないでください。

コンフィグ商品を作成するときは、「設定」セクションで関連するシンプル商品を自動的に作成するか、登録済みのシンプル商品を紐付ける

コンフィグ商品は販売者が指定した1つ以上の商品属性を用いて、1つ以上の商品を関連付けることができます。
わかり易い例では、アパレルのサイズや色展開があるでしょう。
よくあるケースではサイズと色ごとに通常は商品番号(SKU)が決まっていて、それぞれに在庫管理されているのではないでしょうか。

コンフィグ商品を使うと、そのような色やサイズのバリエーションを取りまとめて、1つの商品ページ上に表示することができます。
バリエーションを担当する商品を関連する属性から一括で作成することもできますし、あとから追加することもできます。
詳しい登録方法は弊社サイトの解説記事を見ていただいたほうが良いと思います。

セット商品を作るときは明示的な操作が必要

セット商品を作成したい場合、「新規作成」ボタンの右側にある下向き矢印をクリックして、明示的にセット商品を選ぶ必要があります。

また、セット品の場合はセットを構成する要素を管理者が指定する必要があります。

構成が固定になっているセット品なのか、あるいはいくつかの選択肢から選ばせるのかは運営者次第です。

自社の商品や販売戦略に合わせてセット品を組み立ててみてください。

URLキーは明示的に設定する

Magentoで商品を登録する際に、URLに使用する文字列をある程度自由に決めることができます。その値を保存する属性を「URLキー」と言います。

標準の挙動としては商品名の文字列を自動的に参照して設定してくれるのですが、URLには日本語を含むマルチバイト文字をそのまま使用することは本来できません。
一応Magentoは日本語を含む文字列をURLキーにセットしようとしてくれるのですが、データベースに保存する前処理でマルチバイト文字は削除されてしまいます。
できればURLキーは明示的に指定したほうが無難です。
また、一度設定したURLキーを変更する場合、Magentoは自動的に古いURLから新しいURLへのリダイレクト設定を作成します。
この設定が蓄積されていくと、データベースが肥大化することがあります。
サイトを適切なパフォーマンスで運営していくためには、URLキーはあまり頻繁に変えないほうが良いと思います。

商品属性とは

商品属性は商品に持たせる様々なパラメータです。
Magentoはバージョン1の初期から管理画面で商品属性をカスタマイズできる機能を提供してきました。もちろんMagento2でも使えます。
この機能はMagentoが商品データなどに採用しているEAVモデルを用いて実現しています。
EAVモデルを使用することによって、Magentoは商品属性の構成が変わってもSQLやテーブル定義を見直す必要なくアプリケーションを運用することができます。

サイト構築時には商品属性の整理が不可欠

商品属性をうまく定義・活用することで、データベースのテーブル定義が固定されているアプリケーションよりも、運用に即した形で商品マスタを構成することができます。

ただし、商品属性を整理するためにはそれなりの労力が必要です。既に業務システムなどできちんとマスタ管理されているのであれば幾分緩和されますが、なにもない場合は担当者同士で喧々諤々の議論が交わされることもあります。

メーカー直販サイトの場合は比較的容易に商品属性の整理ができることが多いのですが、様々な商品を扱う小売店の場合は商品の種類が多くなりがちです。当然それに比例して商品属性の数も増えることが多く、腰を据えてデータの整理をする必要があることが多いように思います。

Magentoで利用できる商品属性の種類

Magentoでは以下の形式の商品属性を任意に管理画面から作成できます。

  • テキストフィールド
  • テキストエリア
  • 日付
  • Yes/No
  • 複数選択
  • ドロップダウン
  • 価格
  • メディアイメージ
  • 商品固定税
  • ビジュアルスワッチ
  • テキストスワッチ

このうち、以下の形式の属性はコンフィグ商品を定義する際には不可欠です。

  • 複数選択
  • ドロップダウン
  • ビジュアルスワッチ
  • テキストスワッチ

また、以下の形式の属性はカテゴリやキーワード検索で絞り込み表示をする際に利用できます。

  • 複数選択
  • ドロップダウン
  • 価格
  • ビジュアルスワッチ
  • テキストスワッチ

どのように商品マスタを構成するか、はアイデア次第であるところが多く、変な構成にしてしまうと後日見直す際にとても苦労します。

商品属性を整理する際の考え方の例

商品属性を整理する際に、私の場合は以下のような判断基準で行っています。

  • 入力内容がある程度定型化されているもの → ドロップダウンか複数選択、またはビジュアルスワッチかテキストスワッチ
  • 値がある・ないのいずれかであるもの → Yes/No
  • 255文字までのテキスト → テキスト
  • HTMLタグを使いたい場合 → テキストエリア

よくあるケースで悩ましいのは、サイズや色展開の場合でしょう。

それぞれ1つの属性で管理しても良いのですが、要求仕様によっては複数の異なる属性に分けて管理しなければならなくなるケースも多々あります。

実際の運用を考えながら定義しないといけないので、頭をひねることがよくあります。

商品セットを使って、登録作業を定型化しよう

とはいえ、商品属性を要望に応じて増やしていくと、商品登録画面が要らない項目で溢れかえってしまいます。
この問題を回避するには、「商品セット」機能を使います。

商品テンプレートは管理者がMagento上に用意されている商品属性のうち、必須属性以外を自由に組み合わせることができる機能です。
もちろん、組み合わせた属性には名前をつけて保存し、再利用することができます。

商品セットを定義する単位とは

たとえば、家電品で言うと洗濯機と冷蔵庫では入力項目に差があります。
釣具の竿とリール、ルアーでは全くと言っていいほど項目が異なるはずです。

そういった異なる商品属性の構成を持つ商品を上手に管理するために商品セットは存在します。

上手に利用して、商品登録時の効率化を図りたいものですが、CSVでインポートする際には、Magento上で定義されている属性が全て出てきます。
商品属性の数によってはものすごい数のフィールドを持つCSVをメンテナンスしないといけなくなるので注意が必要です。

大規模な商品マスタを持つサイトを運用する場合は、Magento単独で管理するのではなく、PIM(Product Information Management)と組み合わせることも必要かもしれません。

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