プロの現場で凝縮5日間!さくらのインターンシップは今回も熱かった!
2015年8月24日~28日の5日間、当社の東京支社と西新宿データセンターを会場に「さくらのインターンシップ2015」が開催されました。今回、インターンシップに参加してくれたのは、高等専門学校から5名、専門学校から2名、大学から4名、大学院から1名の12名。サーバ・ネットワークエンジニアを体験できる「インフラエンジニアコース」とサービスのコントロールパネルの設計や開発を体験できる「ソフトウェア開発コース」の2つのコースで、インフラ事業者の仕事を体験していただきました。
目次
インターンシップの目的
ネットワーク構築やプログラミングなど、学生時代に授業や趣味で取り組んでいるものと、企業がビジネスとして行っているものとでは、求められる基準に差があります。
そこで、学生のみなさんにプロの体験をしていただくことで、今後の就職活動に活かしていただくことが、今回のインターンシップの最大の目的です。
さらに当社としても「学生への事業内容・仕事内容の認知度アップ」「若いエンジニアとの接点をもつ」というミッションに基づき、インターンシップを実施しました。
これにより、学生側はインターンシップという就業体験の中で、企業との技術的な交流を通じ、進路や、将来を見据えて今学習すべきことを具体的にイメージできるようになります。
5日間にわたるインターンシップの内容
いよいよ5日間にわたるインターンシップのスタートです。主なインターンシップの内容は、以下の通りです。
<1日目>
・当社代表のあいさつ
・インターン生の自己紹介&プレゼン
・当社メンバーの紹介
・事前課題(自分の得意なプログラミング言語で所定の仕様を満たすAPIの作成)のレビューと修正
・ウェルカムランチ
・ビジネスマナー(挨拶、敬語など)とオフィス見学
・インターンシップの内容説明と質疑応答
・データセンター見学(LANケーブル制作大会)
<2日目~5日目>
・ネットワーク構築と運用(座学+実習)
・ソフトウェア関連と機能拡張(座学+実習)
・5日間の感想プレゼン・総括
Day1:いよいよスタート! さくらのインターンシップ2015
インターンシップ初日、まずは当社社長の田中邦裕が登場して自己紹介。舞鶴工業高等専門学校時代に趣味でサーバを構築し、友人に貸していたことが創業のきっかけだったことや、もともとプログラミングが専門でロボコンをやっていたこと、ロボットを設計するときにネットワークの知識が必要だったことなどを語り、続いて当社のデータセンターサービスやビジネスを紹介。売上は約105億円で、従業員は約300人、インターネット業界では中堅規模の会社であることなどを紹介しました。
また挨拶の最後には、「みなさん、アルバイトとか、インターンシップとか、学生時代から社会に出ることは重要です。また最初の会社は人生にとって重要です。当社だけでなく、いろいろな人と交流して、いろいろなことを学んでください」というメッセージで締めくくりました。
続いて、参加者の自己紹介です。インターンシップでやりたいことを熱く語ってくれました。
その後、当社のインターンシップ担当者の自己紹介があり、ウェルカムランチをはさんでビジネスマナーを学びました。
そして、いよいよインターンシップの課題についての説明です。
まず、インフラエンジニアコースのスケジュールは、以下の通りです。
1日目:データセンターを構成する要素の見学・説明会およびLANケーブルの制作
2日目:ラッキングやケーブル配線の体験
3日目:ネットワーク機器の基本的な設定・サーバOSインストール、外部ネットワークへの疎通確認
4日目:ネットワーク機器の詳細設定(コンソール経由でIPアドレスやフィルタ設定、監視)とサーバの詳細設定(片系のサービスが停止しても、もう一方で継続可能な冗長構成の構築)。
5日目:DDoS攻撃体験(防御方法を考える)。機器を撤去して終了。
一方、ソフトウェア開発コースのスケジュールは、以下の通りです。
1日目:インフラエンジニアコースのメンバーとともにデータセンターの見学およびLANケーブルの制作
2日目:事前課題(Ruby on Railsで所定の仕様を満たすAPIを作る)のレビューを行い、レビュー後には指摘に基づいて修正
3日目:修正および機能拡張
4日目~5日目:フロントエンド周り(HTML/JavaScript)の作成
課題の説明後は、西新宿データセンターに移動。早速、1日目の課題であるデータセンターの見学およびLANケーブルの制作に取り組んで、1日目が終了しました。
インフラエンジニアコースのDay2~Day3:初めてのデータセンターに感嘆!
インターンシップ2日目~4日目は、西新宿データセンターで課題に取り組みます。今回の課題はインフラエンジニアコースがWebアプリケーションサーバとデータベースサーバの各2台を冗長化することで、片方で障害が発生してもサービスを継続できるインフラを構築することです。
課題1日目(インターンシップ2日目)のインフラエンジニアコースの進捗は、サーバにOS(Ubuntu)をインストールして、ラックにマウントするまでを行いました。このとき、PXE(Preboot eXecution Environment)サーバがおかしいのか、Ubuntuのインストールがうまくいっていないのか、少し手間取ったようですが、最後はうまくいき、ラックにマウントし、翌日の道通作業の準備をして作業を終了しました。参加者の感想としては、「データセンターサーバルームでラッキングできたことがうれしかった」とのことで、楽しい課題1日目だったようです。
課題2日目(インターンシップ3日目)のインフラエンジニアコースの進捗は、サーバルームに入り、前日設置したスイッチやサーバの導通確認と冗長化の為のOS・ソフトウェアの設定。サーバルームでの作業は予定通り完了しています。ただ、冗長構成の設定がほとんどできていない状況で、連日の作業と緊張から疲労はピークに達していました。
ソフトウェア開発エンジニアコースのDay2~Day3:進まないプログラミングに焦りも!
一方、ソフトウェア開発コースの課題は、インフラエンジニアコースが構築したインフラの上にデプロイするサービスの構築です。
課題1日目のソフトウェア開発エンジニアコースの進捗は、今回開発する「サーバ監視アプリ」の機能を整理して、実際にそれを落とし込む画面遷移を考え、コードを書き始めるところまでを行いました。サーバ監視アプリでは、サーバの死活を監視、CPUやメモリなどのリソースの監視、ネットワーク(帯域)監視などの機能を開発します。参加者の感想としては「まだ1行もコードを書いていない」とのことで、初めてのことが多く、「思ったより進まなかった」というのが正直な感想だったようです。
課題2日目のソフトウェア開発エンジニアコースの進捗は、エージェントのインストーラーやアラート通知、nginxとRuby on Railsを連携させるUnicornの設定などです。「明日、デプロイとなるとちょっと厳しそうだけど、まあいけそうかな……」というのが参加者の感想です。さあ、いよいよラストスパートです。
Day4:インフラエンジニアコースもソフトウェア開発エンジニアコースもさらにハードな展開に……。
課題3日目(インターンシップ4日目)の進捗は、インフラエンジニアコースも、ソフトウェア開発エンジニアコースも事前課題で出来ていなかった部分のしわ寄せが来て、さらにハードな展開に……。事前にクラウド上のサーバで、構成の検討と検証をしておかなければならなかったのですが、それができていなかったので、けっこう手間取ってしまったようです。「結果、フタをあけたら思った以上にできていませんでした」というのが参加者の感想でした。
Day5:あっという間の1週間。この経験を次に・・・
インターンシップもいよいよ最終日。3日間の課題で作り上げたシステムを実際に稼働させながら、インフラエンジニアコース、ソフトウェア開発エンジニアコースがそれぞれの成果を発表しています。構築したシステムのデモ中には、DDoS攻撃が……。この攻撃はちょっとしたサプライズの予定でしたが、社長の田中が初日の挨拶で話してしまうというご愛敬もありました。成果発表の後は、インフラエンジニアコース、ソフトウェア開発エンジニアコースのメンバー全員で、データセンター内のラックにマウントした機器の撤去作業を行いました。
初日に田中がポロッと・・・
田中:「あれ?言うたらあかんかった?」
ダメですーーー!
データセンターの片づけが済んだ後、東京支社に戻って最後のランチへ。ランチ後のプレゼンでは、当社社員の前で、まずはチームの成果を発表し、その後、今回のインターンシップの感想を、参加者1人ひとりが発表。プレゼン会場には、社長の田中の姿もありました。プレゼン中に、「エントリーシート出します!」と宣言した参加者もいました。参加者の感想は次のとおりです。
「とにかく話すこと、アサーティブになることが重要だということを学びました。また、何かに打ち込んでいる人は魅力的だと感じました。とにかく知識は武器!」(吉野さん)
「ネットワークに関する知識、チームや社員とのつながりを得ることができました。また学生として知らなかった社会に触れることができて良かったです」(山下さん)
「普段は考えない冗長化に取り組めたこと、普段はさわれない機器にさわれたことはいい刺激になりました。とにかく楽しかったです」(西銘さん)
「データセンターに入れたこと、普通は聞けない話を聞けたことは貴重な経験でした。ポロシャツなどのノベルティをもらえたこともうれしかったです」(小林さん)
「サーバの冗長化やシスコのルーターなど、初めての経験ができました。また運用や開発の裏話が聞けたこと、社内の雰囲気を感じられたことがよかったです」(佐藤さん)
「同年代の情報系学生とチーム開発を経験できたことは良かったです。エンジニアと話す機会が多かったこと、裏話が聞けたことも楽しかったです」(市村さん)
今回のインターンシップをサポートした当社社員からは、インターン生に向けて5日間の慰労と、これから社会に出た際に、インターンシップの経験を活かしてほしいと、激励の言葉がおくられました。
プレゼン後には、インターンシップ参加の記念として、オリジナルのステッカーが配られました。当初は微妙な顔の参加者でしたが、「Internship 2015」の文字が入ったスペシャルステッカーであることに気がつくと「良い記念になる!」と大喜び。プレゼン後は、オフィス内を見学し、懇親会の会場へ。仕事を終えた当社の社員も参加して、大いに盛り上がりました。
さて、今回のインターンシップに参加してくれた12名の参加者のみなさん、本当にありがとうございました。そして、お疲れさまでした! またいつか、お会いできる日を楽しみにしています!
最後にもう一度みんなで記念撮影。
今回のインターンシップがみなさんのよい思い出になればうれしいです。
それではまたどこかで!