さくナレ初のオフラインイベント!「さくらの夕べ さくらナレッジ5周年ナイト」レポート
さくらのナレッジ編集部の法林です。
さくナレでも告知をしていましたが、4月27日(金)の夜に、さくらインターネット東京支社にて「さくらの夕べ さくらのナレッジ5周年ナイト」を開催しました。さくナレとしては初の試みとなりましたオフラインイベントですが、おかげさまでたくさんの方にご来場いただきました。本当にありがとうございます!この記事ではイベントの模様を余すところなくお伝えします。ごゆっくりお楽しみください!
目次
初代編集長と現編集長が初遭遇!「さくナレの5年間を振り返る」
イベントの第1部は「さくナレの5年間を振り返る」。文字通りさくナレの歴史を紹介するコーナーです。今回は、さくナレを立ち上げ、初代編集長を務めた鈴木健介さん(当時はさくらインターネット広報宣伝室に在籍、現在は独立され合同会社GX代表)をお迎えし、現編集長である筆者との対談という形で進行しました。余談ですが、鈴木さんと筆者はさくらインターネットに在籍した期間が重なっておらず、この日が初顔合わせでした。
立ち上げ当時のこと
さくナレがスタートしたのは2013年4月1日ですが、鈴木さんによると準備期間はそれほど長くなく、サイト構築から記事の執筆依頼および編集までを実質1か月程度で行ったようです。「さくらのナレッジ」という言葉は風呂に入っているときに思いついたこと、サイト公開日が4月1日だったのでエイプリルフールの冗談ネタと勘違いされたこと、創刊当時はロゴが「サクラノナレッジ」とカタカナで綴られていたが、これはロゴを作成する時間もままならない中で選んだフォントがカタカナしかなかったためにやむなくそうなった、などの裏話が披露されました。
なお、この頃のことについては、Six Apartブログに鈴木さんのインタビュー記事がありますので、そちらもあわせてご覧ください。
歴代編集長が選ぶ思い出の記事
続いて、さくナレの歴史は記事の歴史ということで、歴代編集長に思い出の記事をご紹介いただきました。まず鈴木さんからは以下の3本が挙がりました。
1は創刊当初に鈴木さんが考えていた「濃い記事だけでなく軽い記事も」という構想における軽い記事の好例、2ははてなブックマークの件数が飛躍的に伸び、さくナレへのアクセス数も一段階上のゾーンに行ったという出世作的な記事です。3は初めて当社の総務部の社員が執筆した記事で、ようやく全社の協力を得られるようになったという意味で思い出に残っているそうです。
次に、鈴木さんの後を継いで2代目編集長を務めていた鯨井康二郎さんの思い出の記事です。(本人は来場できなかったので、メッセージをいただいて筆者が代読しました)
- 「VPSによるWebサーバー構築講座」の連載
- 「ICTトラブルシューティングコンテストにさくらから挑戦状!『大人の借りは、大人が返す!学生よ、現役エンジニアの本気を思い知るがいい!』」
- 「世紀末SNS『hokutodon』を運営してみてわかったマストドンの可能性と課題」
1は鯨井さんが初めて編集を担当した記事、2はICTトラブルシューティングコンテストにDMM.com Laboや当社が挑戦する過程を追った記事、3は「ヨッピー砲」とでもいうべき記事の威力を目の当たりにした記事として印象深いとのことです。いずれの記事も、取材相手や当社側の関係者が一緒になって楽しんでくれて、編集側としてはやりやすい状況で仕事ができたのがよかったそうです。
最後に筆者からも記事を挙げました。筆者は編集部歴が短いので、編集長になってからの記事1本と、それ以前に著者として書いた記事1本の計2本としました。
1は編集長になったばかりで混沌とした状況の中、迫りくるさまざまな締切と闘いながら必死に間に合わせたことで強烈に覚えている記事です。2は技術書典の第1回をレポートしたものですが、さくナレとして初めてメディアスポンサーを務めたことや、技術書典がその後大きく発展する原形を書き残せたことが意義深いと感じています。
データで振り返るさくナレの5年間
このセッションの最後に、さくナレ開設から5年間の統計データをいくつか提示しました。主な項目としては、公開した記事の本数、執筆数の多い著者、アクセス数の推移、アクセスの多い記事、頻出の検索キーワードなどです。
執筆数の多い著者としては松島浩道さん(OSDN)が最多で、2018年4月公開分で合計が100本に達しました。サイトへのアクセス数は緩やかに伸びていますが、鯨井さんの思い出の記事の1つ「世紀末SNS『hokutodon』を運営してみてわかったマストドンの可能性と課題」が公開された2017年5月はアクセス数が突出していて、その月のアクセス統計を見ると当該記事が他の記事の4倍以上の数値を記録しています。
累計でアクセス数の多い記事は、松島さんによるGitLab解説やAnsible入門、上村崇さんが書いたVPSによるWebサーバー構築講座などです。これらの記事に共通するのは、記事の公開から数年間、さくナレのアクセス数ランキングで毎年5位以内にランク入りしていることです。つまり、良い記事を作れば長期にわたり多くの方に読んでもらえるということです。こういう記事をこれからも作っていくべきなのだろうと思いました。イベントで紹介したデータは筆者が公開している資料に載っていますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
最後に鈴木さんからは「自分が立ち上げたさくナレが成長し、周年イベントが開けるまでになっていてうれしいです。これからも期待しています」というメッセージをいただきました。このたびはご登壇いただきありがとうございました!
さくナレへの要望に編集部が答える!「さくナレ・ユーザーボイス」
続いて行われた第2部は「さくナレ・ユーザーボイス」。さくナレ読者の皆さんからのさまざまな要望に対し、編集部員(法林浩之、大喜多利哉、広中裕士)がその場で検討して回答するというセッションです。検討する題目となる要望は、参加者の皆さんがイベントに参加登録する際に記入するアンケートにて収集しました。皆さんご協力ありがとうございました。
セッションは、いただいた要望を1件ずつスクリーンに表示し、それを見ながら編集部員3人がコメントするという形式で進行しました。要望はいくつかの傾向に分類できるので、分類と例を示します。(例はすべて実際にいただいた要望です)
- 技術トピックに関するもの(例:コンテナ系の記事を読みたい)
- 読者層に関するもの(例:初心者でもわかるような記事を掲載してほしい)
- 当社のサービスに関するもの(例:データセンター運用の日記を読みたい)
- この人の記事を読みたい(例:横田さん(当社のエバンジェリスト横田真俊))
- さくナレのサイト運営の改善要望(例:さくナレの更新を通知する専用アカウントがほしい)
中には「これはちょっと無理」と編集部員が苦笑するものもありましたが、すぐにでも採り入れたいと思うような要望も多々ありました。こういう形で読者のナマの声を聞く機会はこれまでなかったので、有意義なセッションだったと思います。
著者がさくナレへの想いを語る!「LT大会・私とさくナレ」
休憩を兼ねた懇談の時間をはさんだ後、第3部は「LT大会・私とさくナレ」です。さくナレに寄稿している著者など縁のある方々にライトニングトーク(LT)形式で発表をお願いしました。発表者とタイトルは以下の通りです。
- 「自分の書いた記事を雑に振り返る」横田真俊 (さくらインターネット)
- 「人生で大事なことはすべてさくらのナレッジから学んだ」 上村崇
- 「ありがとうさくらのナレッジ ~初めてVPSでWordPressが動かせた時、僕は涙した~」 オガ (漫画家)
- 「エンジニアにウケる記事を書くコツ」中津川篤司 (MOONGIFT)
- 「独断と偏見で選ぶ こんなさくナレが読みたい」前佛雅人 (さくらインターネット)
このうち上村さんは「ネコでもわかる!さくらのVPS講座」など、さくらのVPSを使った初心者向けの連載を数多く執筆している方です。発表の中で印象に残ったのは「記事を書くときに大事にしていること」で、記事の最初に目的を書くことや「なぜそうするのか」という理由を書くことを心がけているそうです。詳しくは上村さんが公開している発表資料をご覧ください。
それから、漫画家のオガさんは「ネコでもわかる!さくらのVPS講座」のイラストを描いていた方です。漫画家の方々も作品の公開やイラストデータのやりとりにサーバを使っています。オガさんは連載のイラスト描きと並行して上村さんの記事でVPSの勉強をし、自力でWordPressを立ち上げるに至りました。VPSを使っていると「CUIと対面する自分がかっこよく思えてくる」そうです。いいね!
中津川さんもさくナレにクラウドやOSS系の技術記事をたくさん書いてきた方ですが、発表によると月間100本程度の記事を書いている(!!)そうで、まずその圧倒的な執筆量に驚かされました。その豊富な執筆経験から、記事を書くコツを段階を踏んで解説していただきました。とても参考になる話でした。こちらも中津川さんが資料が公開していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
会社側の著者として登壇した横田さんや前佛さんも含め、発表者の皆さん、ご協力ありがとうございました!
おわりに 〜5周年記念ステッカー作りました!〜
イベントとしてはこの後、参加者の皆さんと軽食をつまみながら歓談して終了したのですが、今回さくナレのイベントを開催するにあたり、参加者の皆さんに何か記念になるものをお渡ししたいと思い、さくナレ5周年記念ステッカーを製作しました。この日のイベントに間に合うように作ってもらったので、参加者の皆さんが最初にステッカーを手にした方々ということになります。当初はこのイベントに参加した人限定の品物にすることも考えましたが、実際には少し多めに制作したので、今後さくナレや編集部員が関わるイベントなどで配布します。ご希望の方はお近くのさくナレ編集部員までお声がけください。
そして、今回イベントを開催してみて、著者や読者の方々と顔を合わせ、直に話をする機会を持てたことはとても大きかったです。皆さんからいただいたアドバイスを採り入れ、エンジニアの皆さんに楽しんでもらえる媒体を目指してがんばっていきます。これからもさくらのナレッジをよろしくお願いします!
それではまた、次回のイベントでお会いしましょう!